満足度★★★★★
見応え十分
主張の強い芝居である。もっとも意図的にそう制作しているのは明らかである。終戦後の佐世保が舞台である。しかし、現代にも通じる危うい問題を投げかけている。この公演は、表面的には「反戦⇒平和」「家制度⇒個人の自由」をテーマにしているものとして捉えた。戦争という大きな不条理を前に、一人の人間としてその時代にどう立ち向かい、乗り越えようとしたのか、現代の状況を思うと…考えさせられた芝居だ。
脚本は骨太であるが、演出は繊細・丁寧でそれほど重苦しくない。2時間を越える公演だが、時間が気にならないほど見応えがあった。個人的にはお勧めの公演である。