海猫街・改訂版 公演情報 劇団桟敷童子「海猫街・改訂版」の観たい!クチコミとコメント

  • 期待度♪♪♪♪♪

    明日を もぎ取る、海女



    NHK連続ドラマ『あまちゃん』がブームとなり、「じぇじぇじぇ」なるセリフも流行語大賞に選出されたのは昨年の出来事だった。

    モデルは「美人すぎる海女さん」だろう。ニュースで一時話題となった。


    だが、メディアのネタとは裏腹に、『海女』は厳しく、冷たく、凛とした職場であるとも思う。

    私が東大仏教会に参加した際、ある女性宗教学者が自らの叔母の思い出を語っていた。
    叔母は若い頃から『海女』を生業としていた。一家を支えてきた苦労人である。後、旅館の女将に引き抜かれたらしい。



    その女性宗教学者はこんなエピソードを 教えてくれた。(幼少期は叔母の旅館へ預けられていた)



    「行商人が裏口から魚を売りにやってくるんです。経済的に困窮し、“一つだけでも”その行商人は叔母に懇願するのですが、叔母は“品質が良くない。帰りなさい!”と怒り、追い出してしまった。
    その一部始終をみていた私は叔母に“かわいそうだよ、買ってあげたら”と。

    そうしたら、叔母は“商売ばかりに気を取られて人間として大切なことを忘れていた。○○ちゃんに感謝しなければならない”と 涙を流したのです。次に行商人が 訪問した際、謝った上、いくつか魚を購入してあげたそう」



    『元・海女』叔母も、旅館経営を担い、当然ながら従業員の給与を支払わなければならない立場だ。
    行商人の懇願を断ったとしても、経営者からすれば それは合理性だろう。

    ただし、祖母は 礼儀に欠けていたことを反省されたのだ。敏腕を振るっていた人物が、暮らしに困窮する行商人の『心情』を察した末の反省だった。

    これは、1970年頃の房総半島・寂れた港町内でのエピソードである。


    この劇団が描く日露戦争時の『海猫街』と そう遠くはないセンチメンタルだと思う。(=裏切られる弱さ)


    『海女』は情の人である。



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    2014/04/16 00:32

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