満足度★★★★
中弛みあるも序盤と終盤は良い
ある意図で北海道の廃工場を訪れた少年と金の返済を迫られている男などが出逢う「先住者」たち。
中盤でその「先住者」が過去を語るところが説明っぽくて平板かつ冗長なのが惜しいが、序盤の出逢いパートと「最後の1人」が登場して以降がイイ。
出逢いパートは「先住者」たちは何者?という劇中の「来訪者たち」の疑問をユーモアを交えながら明かしてゆき、きちんと観客を芝居に引っ張り込んで見事。
ミュージカル仕立てな部分も含めて劇団四季の「ユタとふしぎな仲間たち」も想起。
また、終盤の自殺したが死んだと思っていない少年の「死んだのなら何で(まだ)こんなに毎日が辛いのさ」という台詞は秀逸。
「死ぬことで楽になると思ったら大間違い!」ってのがイイ。
ただ、さらにアイヌ差別も盛り込んだのは欲張り過ぎかも? 焦点を散らした感が無きにしも非ず。