美しいヒポリタ 公演情報 世田谷シルク「美しいヒポリタ」の観てきた!クチコミとコメント

  • シェイクスピアの魔法とシルクの魔法
    やはり「夏の夜」は面白いし好きだな。
    ちょっと客観的な評価は難しいのでポイントを付けるのはやめておこう。

    シルクらしさ全開で、かつ、構造・セリフ・関係性など良いところをしっかり残した「夏の夜」になっていた。

    私は「夏の夜」への思い入れが強いせいか、「夏の夜」とは関係のなさそうな冒頭の日常の物語が「夏の夜はまだか」と若干退屈に感じられた。人物がみな同じような世代で同じような空気で仕事をしており、まあ実際のこの手の企業はこんなものなのかもしれない。

    「夏の夜」を感じられるようになってからはただただ楽しかった。

    ネタバレBOX

    妖精の魔法が作用する森を、コンピューター上の仮想の世界に置き換えている訳だが、整合がとれていて無理が感じられなかった。緻密に考えられているのだろうし、SFではなく携帯アプリという今どきの日常のしくみの中で展開されていたせいもあるだろう。

    舞台ではアプリ内の世界の可視化がなされている。実際のアプリは文字が飛び交うだけのシンプルなもののようだが、可視化された世界ではキャラクターは叫び、走り回り、疲れ果てる。これは想像力のなせる技。その世界を夢として見せられるか、魅せられるかがアプリ開発の鍵であり、「夏の夜」の芝居づくりの鍵であるのだと思う。

    で、結局私はまんまと夢を見せられた。
    シェイクスピアの魔法と世田谷シルクの魔法と両方が効いていたのだろう。

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    2014/03/30 08:57

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