学校の催眠室 公演情報 enji「学校の催眠室」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    最高、素晴らしい!!!
    当日パンフレットに初稿は捨てたとありましたが、それも関係してか想像していた内容とは全く異なっていました。そして、それは大成功でした。

    観劇を予定している方はネタバレを見ないでください。

    ネタバレBOX

    もう一つの『楽屋』であり、もう一つの『飛龍伝』のようでもありました。

    食堂のオバちゃんが元女優小野文子の幽霊と分かったときにはハッとし、何かもやっとしていたものが晴れ、一気にホロッと来ました。一番感動したシーンでした。

    舞台は少し傾きかけた太陽映画の撮影スタジオのバックヤード。後でピンク映画の女優さんだと分かりましたが、得体のしれない女性がうろうろしていても誰も気にも掛けない雰囲気があったことが文子を幽霊と気付かせない最大の要因でした。素晴らしい煙幕の張り方にしてやられました。

    私は幽霊物が嫌いです。幽霊と話のできる都合のいい人がいて、さらにその人が幽霊の言葉をみんなに伝えることによって問題が解決するという安直な方法が大嫌いですが、本作品では劇作家が文子の言葉を伝えようとしたときに、みゆきが全く同じ言葉を喋り始め、直接伝えなくて済みました。

    監督との長い付き合い故に監督を奮い立たせる気持ちは全く同じということで、そう来なくっちゃと思いました。ただし、その後で文子の言葉を劇作家が口伝えで伝えた箇所があったのは残念でした。

    刑事を他の監督の組の人と勘違いしたのも理解できます。今なら単なるストーカーでしょうが、安保闘争が終わり、ロマンポルノを始めようとする70年台初頭なら成り立つ話だと思いました。

    さらに、SMの練習が終わっても天井に輪になった縄が残っていたこと、華奢な助監督、文子が主演になるはずの映画が過去に一日だけ撮られて中止になったことなど、無駄な部分が全くなかったのも素晴らしい点でした。偉人が出てくるような妄想シーンもなく、余計な部分もありませんでした。

    面白くて、ホロっと来て、健康的なエロチックさもあって全てが完璧で、今年観た作品の中で一番でした。

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    2014/03/27 14:11

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  • ご感想ありがとうございました!

    2014/03/28 11:01

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