刀と天秤 公演情報 JACROW「刀と天秤」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    JACROWらしい闇と愛
    これまでにも、
    社会の闇やひずみの中で必死に生きる人間像を
    斬新、独特なタッチで描き出す
    JACROWさんの作品とあって、かけつけました。

    「ジャクロウ、ナンバーセブンティーンハーフ」
    のユニゾンが劇場に響き渡った瞬間、
    心がにわかに動き出し、心地よい緊張が高まりました。

    「侍」をテーマに三つの劇団が作品を競う
    それぞれの40分。

    観劇後に感じたのは、
    これは三つ合わせて一つの主張を完結させた、
    オムニバス作品だということ。

    現代日本人の心の闇に棲む
    「侍」という幻影を蘇らせる斬新な試み。

    その中で、JACROWの『刀と天秤』は
    異彩を放つ秀作だったと思います。

    東電OL殺害事件。
    未だ解決を見ない闇の迷宮に挑んだ舞台。

    ノンフィクションの悲惨な事件を
    克明に描き出した舞台を観るのは初めてだったので、
    覚悟して観ました。

    でもなぜ「侍」とOL?・・・と疑問に感じていたら、
    幕末の志士、土方歳三と
    職場で「副長」と呼ばれていたOLが重なりました。

    自らが思い描く明日に相応しくない者は、
    容赦なく刀を振りかざし、その時代に独自裁判を下した
    新撰組副長、土方歳三。

    父親との偏愛に結論を見い出せず、
    死に別れてしまった、虚無感や怒り、哀しみを、
    自分の母親や、ただ性欲に溺れる男達にぶつけるようにして、
    ひたすら自傷行為を繰り返すOL。

    一晩に4人、と自らに課したノルマは
    4人を「斬る」ということ。

    なんと自虐的で、むなしく儚い怒りと哀しみの慟哭であることか!


    終始、能面のような表情の母親の心の闇に潜む
    悪魔の存在に気づいてしまった後半、
    現実の審判の下される恐ろしさを感じてしまいました。

    劇作家による解説は
    この作品にとっては、唯一の救いだと思いました。

    主演女優と青年の舞台上における着替えのシーンは、
    この作品の生々しさと、肌を通して交わされる体温を
    客席に伝えるためには、必要な場面だと感じました。

    決死の舞台に、侍魂を魅せて頂きました。







    2

    2014/03/26 17:45

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  • わあ!コメントをいただきまして、ありがとうございました☆

    JACROWさんが創り出す世界観には、いつも雨の都会の夜を感じてます。

    「都に雨の降るごとく、我が心にも涙降る」

    都会の片隅、闇の中で、涙しながら、
    ほんの少しの幸せを掌に握りしめながら生きる大人達。

    これからも、JACROWさんにしかできない、
    泣いて笑って、笑って泣いて。
    様々な真剣勝負の人生を
    舞台に描き出してください☆

    楽しみにしております!





    2014/04/05 11:32

    カモメ様、感想をご記入いただきありがとうございます。
    JACROWの蒻崎今日子です。
    もっとたくさんの人に、舞台の向こう側まで想いを馳せていただけるような作品を作れるよう、
    今後も精進してまいりたいと思います。
    いただいた感想は、とても励みになります。
    ありがとうございました!

    2014/03/31 18:26

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