ショパンの馬鹿!!!~別れの夜~ 公演情報 劇団東京イボンヌ「ショパンの馬鹿!!!~別れの夜~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    名曲誕生秘話(笑)
    クラシックの名曲をテーマにナンセンスコメディーを紡ぐという東京イボンヌ、
    組み合わせのあまりのギャップに想像がつかなかったが
    これがバカバカしくて可笑しかった。
    赤ちゃんがえりのシューマンにホラーのようなその妻クララなど
    あっと驚くキャラのオンパレード、圧巻は貫禄ありまくりのジョルジュ・サンド。
    ショパン、大変だったんだね。
    でもあそこまでしなければ自分の気持ちが解らないなんて、
    やっぱり君はお馬鹿さんだ♪

    ネタバレBOX

    劇場に入ると下手側舞台の手前にピアノが置かれている。
    舞台上にはショパンの家の居間、横長のテーブルに椅子が5脚。
    色白で長身のショパン(土橋建太)は自信が無くてほとんど挙動不審状態。
    家政婦のステラ(本堂史子)に励まされたり叱咤激励されたりしている。
    奔放で他の男とも自由に付き合う肉食獣ジョルジュ・サンド(小俣彩貴)と別れたくて
    その相談をするために今日友人達を呼んでいる。
    シューマン(古賀司照)とその妻クララ(串山麻衣)、
    リスト(阿部英貴)とその恋人マリー伯爵夫人(平野尚美)は
    どうしたらあの怖ろしいジョルジュ・サンドが別れ話を受け入れるか知恵を出し合うが…。

    ぶっ飛んだキャラ設定にびっくりしているうちに
    観ているこちらまで騙されてしまう構成が巧い。
    つまりはジョルジュ・サンドの方が1枚も2枚も上手だったということで
    彼女のてのひらでピアノを弾いているショパンが見えて来る構造。
    最後にようやく自分の気持ちに気づいたショパンに名曲が降りて来てスランプ脱出♪

    ジョルジュ・サンドの強烈な存在感が際立っている。
    小柄な小俣彩貴さんが出て来ると場が緊張するのが伝わって来て可笑しい。
    阿部英貴さん演じる自信家リストが友人のためにだんだん熱くなっていくところが良い。
    良妻賢母のクララ・シューマンが「馬車でその上を何度も行ったり来たりして…」と
    夫を脅すところがとても好き、平野尚美さんもっと狂気じみて下さい(笑)

    クラシックファンを満足させるためかピアノの音量が大きく、時々台詞を聞くのが辛い。
    聴かせどころを絞るなど、工夫が必要な作品もあるだろうなと思った。

    ナンセンスコメディと銘打ったからか若干キャラ設定に無理も感じられたが
    観客をも欺く構成は面白かったし、後半マジなショパンの演出は良かった。
    次はシリアスな設定と感動的な台詞の東京イボンヌも観てみたいと思った。




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    2014/03/19 23:21

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