地図に賭ける想い
休憩なし1時間50分。
膨大だろう量の調査と、そこから紡ぎ出された緻密な舞台だった。
色彩堂社長・小林清治の『地図』に対する想い、情熱、誇りがよく伝わってくる作品。
いや、想いとか情熱とか誇りとか、そんな簡単な言葉では表しきることはできない。
当時の時代背景、そこに生きていた人々の思い・考えを明確に提示し、その中に在ってなお揺るがない信念。それは地図職人としての誇り故、そして“地図が読める”故。
当日パンフレットの年表と連動しており、親切な冊子でした。
舞台上の柱に備えつけられた一輪挿しが、この家の空気というか、雰囲気というか、そういうものを全部表しているのも良い演出でした。
役者さん達がとても美味そうに酒を酌み交わすので、私もお酒を買って帰ったほどでした。