虚像の礎 公演情報 TRASHMASTERS「虚像の礎」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    たてまえと本音!
    商業演劇にはない濃密で骨太なメッセージの強い舞台なので楽しみにしている。もともと映画も舞台も内容が良ければ長い方が好きな私は見逃せない劇団である。長時間観客を演劇に集中させるかを考えてきた中津留氏が今回はトラッシュマスターズとしては140分という短めの作品で観客の反応を検証したいようだが、私にとってはそんなことは問題ではない興味深い舞台でした。

    ネタバレBOX

    設定は近未来、人間の価値を数値化する(SCVと呼んでいた)ようになり、いかに社会貢献できているかで数値が高くなる。
    人は社会貢献という名のもと歪んだストーリー(虚像)を作り、本当の狙いを隠すのである。医者が危険な戦地へボランティアで医療奉仕をするというプライドを重んじれば、数値は高くなり、死ぬかもしれない所へわざわざいくべきでないと本音を言えば数値が低くなる。そこに葛藤が生まれる。
    この芝居では、大きな意味で”繁栄とヒューマニズムの共存”をテーマにしているが、それを示唆する1シーンであった。
    そして今回の舞台で耳に残ったのは”世の中の事象は全て繋がっている!”という台詞である。つまり、全ては偶然でなく必然である(誰かが作ったストーリー)。

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    2014/03/09 02:18

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