タルチュフ 公演情報 夢幻舞台「タルチュフ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    世間
     モリエールの現代性というより、本質を見抜く目の鋭さ、的確さに感服すると共に、西洋の思考パターンの基本形の一つである弁証法的思考と演劇の形、ダイアローグの親密性をいやがうえにも気付かせる作品であるとの再発見をもすることができた。若い人達がこういう作品を卒業公演に選んだ着眼点も評価したい。

    ネタバレBOX

     科白は多少現代風にアレンジしてあるものの、本質的な変更は無いので、曖昧だった点は翻訳本にでも当たって再確認してもらうとして、現代日本で生起している諸問題の根底に、タルチュフ程頭の回転は早くないにせよ、更に陰湿で恥を知らぬ詐欺師がわんさか居ることを覚えておく方が良い。自民党中枢には、こんなのがごろごろしている。政権にすり寄る野党にも掃いて捨てるほどいる。今や、政治家と言えば、単なる余計者に過ぎない。これが、まともな庶民の評価である。尤も、この米国の植民地でこんな現象は政治家に限らない。金融関係者、官僚、右翼政商、右翼、ヤクザ等々甘い汁に群がる下司共総てに及んでいることを知っておく必要がある。おまけに下司共は互いの利害が一致する為、協力関係にあることが多い。
     以上のようなことをつらつら考えさせる力があった。流石に時代と所を越えて残って来た古典である。同時に総ての登場人物を若者が演じている為に、爽やかな後味を残すタルチュフでもあった。今後も更に様々な古典と格闘しつつ、何が本質的問題なのかをキチンと掴んだ後、オリジナル作品に挑んで欲しい。

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    2014/03/08 02:24

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