うた歌うなら私は出る!【ご来場ありがとうございました!!】 公演情報 劇団前方公演墳「うた歌うなら私は出る!【ご来場ありがとうございました!!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    可愛いカポネ
     中々ダンディーで哀しみのあるギャングが描けていて新鮮であった点、シナリオに幅がある点、思いがけないキャラクターがピアノの生演奏をする点などがgood。(追記2014.3.4)

    ネタバレBOX

     時は、禁酒法時代、所はシカゴ。アルカポネの活躍した時代である。今作は、カポネ時代の伝説のギャング、ホワイトヘッドを中心とする物語だ。彼の店、Dancersが物語の舞台。この店は、無論、酒を扱っているが、カナダから、ちゃんとした酒を輸入して飲ませる、が売りの店だ。禁酒法時代、メチルアルコールをバスタブに入れた水で薄め、売シテ儲ける輩、飲んで、目を潰したり死ぬ輩が大勢いたのである。ギャングとはいえ、筋は通す、ということになっていた、と言うべきか。
     日本のヤクザで言えば、所謂、地廻りの伝統的ヤクザと暴力団の差と言うべきか。まあ、暴力団もある時期から企業舎弟等を持ち、政治・経済絡みで動くようになったが。一例を上げると堤と稲川会の関係は有名だ。が、稲川会は、何も堤とつるんでいただけではない。もっと詳しく知りたい方は、広瀬 隆氏の「私物国家」を読んで頂きたい。現首相の安倍の系列を始め、日本の支配層が如何にダーティーな連中かその一端が分かるハズだ。
     まあ、日本ほど、「単一」でない民族国家のアメリカでは、日本と多少異なる流通キーによる似たようなダーティー社会が形作られていたと言うことだ。但し、アメリカの正義は日本のそれほど腐り切ってはいなかったようであるが。
    何れにせよ、伝説には、尾ヒレがついて針小棒大になっており、事実はスーパーマン物語ではなかった。が、実際に救われた人々の中には、本当の義を果たす者達が居り、それが、伝説の維持にも繋がり、他方、正義が、正義を正義として実行する為の縁ともなる、その腑分けを為さしめるもの・ことであった。為に、義を守るべくして守ったギャングは、ギャングの怖さよりもダンディスムやある種の可愛らしさが描かれているのである。
     役者の力量がかなりばらばらで、それが露骨に出るきらいがあった為、荒い印象を受けたシーンが何か所もあったが、そういう所を削り、泥臭さを出す場所では、上手い役者が態と下手を演じて歌舞くという方法を採るとか、不必要なギャグを落として、内容を濃く見せるなどのテクニックも演出する者は意識すべきであろう。
     個々の役者には、レベルの高い者も居たので、本を少し直し、若手も育てながら、残った仲間と共に本質に切り込んで欲しい。

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    2014/03/01 17:43

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  • 女性陣にダンディーさが表現出来てたなら、良かったです。安心しましたw

    2014/03/04 12:49

    ご来場ありがとうございました!!!「哀しみのあるギャング」「シナリオに幅」…嬉しいコメントありがとうございます。長い上演時間になってしまいましたが、とても細かく作品の内側を観てくださったお客様なのだという事が、その数行で伝わってきます。お気づきの点などあれば、ぜひぜひ、率直なところをお聞かせいただけたらと思います。まずは、早速のコメントを本当に本当にありがとうございました!!

    2014/03/03 21:12

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