ゴーストライターズ!! 公演情報 企画演劇集団ボクラ団義「ゴーストライターズ!!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    超パワフルコメディ演者陣&脚本パズルの天才久保田さんのすごさに感嘆
    2/28(金)夜。
    ボクラ団義さんひさびさの完全コメディ(SF要素あり)との事で
    一体全体どういうものになるのだろう?と観劇しましたが、
    表方裏方ボクラ団義メンバーとゲストキャスト全員の
    身体を張ってのお芝居/笑いネタ/ダンスその他に
    もう「パワーコメディー」(本気で笑いを取りに来ている)と
    いってもいいような舞台でした。
    しかし、単に笑い要素だけで終わらせないのもこれまたボクラ団義、
    自分にとっていつも以上に2度観、3度観が楽しみな作品になりました。


    3/2(日)昼
    「もう一度見る前に聞こうゴーストライターズ!!の裏話」回観劇。

    2回目なので初見の驚きではなく「全てを知った神の視点」(のつもり)で観劇。

    のつもりだったけど、
    ・ 前回はかぶりつき(舞台直近)席でその瞬間注目すべきメイン
      (スポットライトの当たった)演者に集中してたのに対して、

    ・ 今回が舞台全体を視野に捉えられる席だったのもあり、
      垂れ幕演出の全体映像や、前回自分が観ていた場面のその裏側
      (スポットライトの当たってない場所)では、
      こういう小芝居(もちろん悪い意味じゃありません)が行われていたのかー、

    とまたちょっとボクラ団義のお芝居の細微へのこだわりに感動。

    あと物語を知った上で観ていた事もあり、場面場面を単なる笑いネタとしてよりも
    泣ける話へのつながりを想像してしまった事もあり、
    常時笑い半分泣き半分の気持ちで観賞してました(涙腺かなりゆるみまくり)。


    「もう一度見る前に聞こうゴーストライターズ!!の裏話」で
    聞いた話で驚いたのが、ボクラ団義のお芝居は
    脚本/演出が久保田唱さんといっても、すべての小ネタまでを
    久保田さん1人で決めてる訳じゃなく、各役者それぞれが
    自分に割り当てられた役に対してその背景設定などを深堀りし、
    必要に応じて色々な追加設定や小ネタ/小道具などを
    自分達で追加していっている、というお話。
    特にヤマケンさんの今回の追加ネタについては、物語をより引き立てるもので
    「この上手さはヤマケンさんのアイデアだったのか」とこれまた驚き。

    単純に天才脚本/演出家に頼ってるんじゃなくてメンバー全体脳を活かした
    劇団だったんですね、ボクラ団義。


    3/7(金)夜観賞。
    3回目でもまたまた「おっ、こんな所に伏線が!」「こんな所の小芝居が!」と
    色々な事に気付かされた。覚えておいてお家で感想書きたいなあとも思ったけど、
    劇に集中してたら忘れちゃいました。

    メインストーリーに対して大きく影響する要素ではないけど、
    ここもつながってると知るとちょっとうれしくなる、そんな細部のこだわり部分。
    なんだか同じ観光地へ行く度毎回新しい小さな発見にうれしくなる、
    そんな演劇ですよね、ボクラ団義さんは。


    3/9(日)12:00観劇

    最終的な感想は大山小山色々な山場がいくつもある、
    (沖野さんが良く使う言葉)「ボリューミー」なお芝居だな、という事。

    笑いに泣きに驚きにといくつもの山場が
    (ただ単に連続して平坦になってしまう事なく)
    うまく起伏や強弱がつけられた上で
    観客に「あっ!」と言わせるタイミングで仕掛けられているという。

    まさに「笑えるコメディ」でそして「楽しめる物語」でした。

    最後の最後の千秋楽夜回まで、頑張ってください。

    そして今回本当に長丁場「今公演はまことにまことにお疲れ様でした!」と
    言いたいですね( ´ー`)

    ネタバレBOX

    (同じ人の感想ばっかり投稿するとCoRichがあまり有用じゃなくなる、
    という話があったので今回から感想は1投稿にまとめます。複数追記する形で)

    2014/02/28(金)夜
    ───────────────
    前説4人はちょっと人出過ぎで収拾つかなくなってたような(??)


    で、本編。

    ボクラ団義ひさびさのミステリ要素なし?のSFコメディ、
    パンフに「何も考えずに観て」とあったので
    出来るだけ何も考えないように(無理だけど)観劇開始。


    冒頭のダンスで大泉議員の突然の死が描かれた後の議員事務所、
    まだ何も知らない政策担当秘書(沖野さん)、
    事務所所員(今井さん)、そして公設第二秘書になったばかりの
    大泉議員の馬鹿息子(すいません、竹石さん)。


    この部分、間近で観せてもらったおかげもあるんだろうけど、表情劇がまずすごかった。
    最近シリアスめな演技の多かった沖野さんのひさびさの完全な笑いキャラも面白かったし、
    竹石さんのボンボンの息子な公設第二秘書との各人との絡みがとにかく面白い。

    超ハイテンションで仕事しようと政策担当秘書に絡んではあしらわれ、
    事務所所員にからんではまたあしらわれ、
    この3人のやりとりがしょっぱなの5分ぐらい延々と繰り返していくんだけど、
    それぞれの演技(特に表情)、あしらい方などが見事コメディのお芝居してたと思います。


    観てるこちらも
    「このテンションでここまで笑い取りに来る=今回は完全にコメディ一色で来る!」
    とミスリード(?と考えちゃっていいのか?)されてしまいました。




    しかし、公設第一秘書高柳(城咲さん)と湯谷秘書(中村さん)、
    上総秘書(大音さん)が現れ、大泉議員が亡くなった事を知ってから

    ・ マスコミにその死をしばらく伏せる必要がある

    ・ 書いていた小説についてもゴーストライトなりなんなりで
      なんとか死を隠し通す

    ・ その為に亡くなった大泉議員の元へ行ってはいけない

    という約束事を決めるまでの流れ、
    そういった事に反発する息子(竹石さん)、娘(遥香さん)に

    「アレ?どうやらやっぱりシリアス系ドラマに入るようだぞ?」

    と思ったら、幕開けまさかのタイムマシン&どっちみちさん登場。
    (パンフに記述ありましたがまさかこんな早くに
    「とっても大好きドラ○もん」なタイムマシンが現れるとは思いませんでした。)

    どうみても怪しい物体でしかないタイムマシンとどっちみちさんについて、
    不審がるメンバーに対してタイムマシンのすごさを力説する高柳秘書(城咲さん)。

    この力説ぶりがまた力(りき)入りまくってて、
    やっぱり完全コメディで行くのか、と納得し

    それからのタイムマシンを使った計5ネタ?の流れや
    ボクラ団義メンバー&ゲストキャスト陣の身体を張ってのダンス/殺陣
    (まさか今回も殺陣があるとは)の流れに、

    「今回は本当に笑い一色で行くんだな、本気で笑い取りに来てるし面白い」と思いつつ、
    「だけど自分はいつもの深みのある物語のボクラ団義が好きなんだよなー」
    と少しだけ反発する気持ちがないでもなかったような。


    と思っていたら、やはりそれだけでは終わらないのがボクラ団義。


    序盤より娘が歌をやめた理由など、小さく張られた伏線はともかくとして、
    完全に笑いのネタとしか思っていなかったタイムマシンの各人のネタが
    単なる「(使い)捨てネタ」ではなく、ちゃんと物語に関わってきて
    大泉議員の意を汲んだ娘のゴーストライトを助けるキー要素になってくるとは。。。


    娘(遥香さん)がゴーストライトを決心し、その役に立つ為に各人も
    再びタイムスリップする場面でのダンスシーンで、
    各人ほとんどが天を仰ぐそぶりをしているのを観て、
    「ゴーストライトは失敗してしまったのか(??)」
    と思ったら
    「ゴーストライトは見事成功、小説もちゃんと掲載された」
    と、ここで大団円を迎えるかと思ったらまさかの大どんでん返し。


    マスコミに大泉議員が既に死去している事や
    なぜか死後発表された小説の事などをバラし、
    贈賄その他すべての罪をなすりつけるとは、
    悪い人達は本当にひどい事を考えるなあ、と思いつつ、
    「もう逆転の目はないのか?」と思ったら、

    ここで再び各人のタイムスリップがキーになってくる、
    そしてそれまで謎のタイムマシン開発者だったどっちみちさんが
    まさかこの物語の一番のキーマンだったとは・・・


    大泉議員と娘:歌う舞:油小路秋元夫妻と未来の死に目の場面では、
    それまでパワフルとまで言えるコメディ展開してきた物語の流れに反して
    急に涙腺が緩んでしまってまいりました。
    (ツイッターで京佳さんに「笑いと泣きのパーセンテージは?」と質問して、
    「半々ですかね」と言われていたのを思い出しました。)


    そして、それぞれのタイムスリップを活かして
    1つずつ最悪の状況を脱していく場面
    ・ 上総秘書の「賄賂はいけません」
    ・ 湯谷秘書の「あまり策をめぐらせるべからず」
    ・ 財務省のお母さんからの田上議員の不正の事実受け取り。
    ・ それらを持って、事務所所員が惚れたADさんの時間帯へLet'sGo!

    いやー、2度もタイムスリップパズルを物語のピースに当て込んでくるとは
    脚本の久保田さんがすごい。
    もうここまで来ると「何も考えないで観る」なんて無理で
    脳が活発に活動開始しちゃって強い興奮状態でした( ´ー`)


    その間にも、自分の死を避けるべく高柳秘書(城咲さん)が
    ヘルメットにグローブでなんとか野球部の連中のテロ?を防ごうとしてたりと
    コメディ要素はちっとも減らない。


    最後までコメディとして、そして立派に物語として楽しませていただけました。


    最後の最後、「必要なものはすべてそろった!」という場面で閉幕したかに見せて、
    突如タイムマシーンに乗ってる丸井光越秘書、
    そう、彼が望まずおかしてしまった殺人を未然に防ぐという、
    最後のオチに「これまたやられたー!」という気持ちにさせられました。


    やっぱりコメディですから、善人みんな幸せになれる終わりがいいですよね、ほんと。

    PS.あ、あと横浜凱旋公演に続き、前席の座布団サービス
      ありがとうございます。おかげさまで完全に観劇に集中できました。


    3/2(日)13:00
    ───────────────
    今日思った事。
    ・ 前回かぶりつき席から今回全体俯瞰(舞台全体が視野に入る)席での観覧で、
      更に色々なものが見えて、毎回新しいお芝居を見ているかのよう。

      出来る事なら毎公演、かぶりつき、真ん中、一番後ろ、と3段階で観てみたいですね。

    ・ まだ3日目ですが沖野さんその他の方の声(喉)がちょっと荒れ気味に、
      (確かに台詞量も多いし、笑いを取りに行く大声量場面が多いのはツライのかと思いますが)
      まだまだ続く長丁場、体調管理お気をつけください。
      (まさか風邪ではないですよね・・・役者さんは毎回大変だあ(((( ;゚д゚)))))

    ・ ボクラ団義メンバーとゲストキャストさんの垣根がとれてきたのか、
      序盤そのかけあいなどのつながりが良くなってる(更に息があってきてる)、
      といい方が目立ったのですが、
      その後ちょっと台詞のトチリ/ミスも目立ったかと
      (緊張もそろそろ取れてくる頃なのでしょうか?)。

    ・ 「単なるコメディではない」という事を念頭に置いた上で演じられる
      お芝居を観ていると結構泣かせる場面も多いと思いました。

      特に大泉議員(過去、ゴースト)と舞(現代)のやりとりは本当の父娘のよう、
      そしてどっちみちさん化する前の油小路夫妻と未来、
      そこへどっちみちさんがチュッパチャプスをそっと置いて消え
      それを油小路夫妻が拾う場面はかなり泣けました。

    ・ 自分、團さん回しか観れてないのですが、舞(過去)の高山さんの歌が
      初回よりも上手くなって(声も出て)いるように思えました。
      舞台は日々成長ですね。




    「もう一度見る前に聞こうゴーストライターズ!!の裏話」
    (覚えてる限りでは)

    ・ 城咲さんは舞台稽古開始前に初演版「ゴーストライターズ!!」をかなり観賞した上で、
      その台詞まで全部覚えて来たというほどの熱の入れよう。
      TVでは単にイケメンおもしろタレントさん、というイメージでしたが
      すごくストイックで真面目で(更にシャイ)な人なんですね。

      しかしその後渡された脚本と過去版の差異に苦しみ、
      芝居中初演版の台詞を言ってしまったり、というまさかのうっかりも。

    ・ タイムマシン&どっちみちさん初登場時、どっちみちさんの「怪しい人ぶり」を
      アピールする為の自転車でのスタンディングポーズ登場、
      自転車を持ち込む事は山田さんのアイデアだとか。
      そして未だに久保田さんのOKはいただけてないとか。。。

      更に常時チュッパチャプスを身につけていて、
      それを油小路夫妻/未来の場面でも使うようにしたのも
      山田さんのアイデアだとか。
      チュッパチャプスは未来の好物で未来の事を忘れない為に、
      ずっと身につけている、という背景を作ったという・・・
      (なかなかの頭脳派ですね、ツイッターではゴリラ呼ばわりなのに。)

    ・ 舞(現代)の團さんと舞(過去)の高山さんは実は年齢は逆で
      高山さんの方が年上だったとか。

      團さんは自分が成長した姿を演じるにあたり、どうやって落ち着いた演技をしようかと
      (周りのハイテンションコメディの演技に巻き込まれないようにするのに)努力し、

      逆に高山さんはどうしても出てしまう落ち着き/アイドルとしての大御所感を
      どうやって若く見せられるようにするかに悩み、
      若い娘に度々絡んでくれる城咲さんとのトークを利用して
      初々しさを出す事に成功したとか。

    ・ 広哉が倒幕の時代に飛ばされた際に慌てて出してしまった女性ものパンティは
      竹石さんのアイデアで、
      「ちゃんとそれにも理由(父を亡くした悲しみから来る背景設定)があるんだー!」
      と訴えつつも、大泉議員(矢内さん)に「お、俺のパンツなのか!」と突っ込まれて
      しどろもどろになってしまったり、
      何故かパンティが初回後、1枚から2枚に増えていたり。。。

    ・ 女学生本郷さんの永吉さんは、まだストーリーについて何も聞かされてない
      時に、沖野さんからいきなり「僕のお母さん役だから!」
      と言われ、びっくりどっきりどう演じればいいのか悩んだとか。

    など、おもしろネタどころを色々聞けました。
    (15分のアフタートーク、毎回設けて欲しいぐらいですね、
    おもしろ話が出るわ出るわ(´∀`*))


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    3/7(金)今日は観劇した訳じゃないけど思った事を追記。
    今回感想数が本当にすごい。

    で、他の方の感想で
    「エンディングの丸井光越が、大泉議員の暗殺を止めて本物語すべてを0に戻す所、
    そもそも暗殺が分かった時点でこうしていれば良かったのでは?」
    という事だったのですが、

    ・ 当初ゴーストライターズは大泉先生が病気で亡くなったと思っていたので
      その時間に行っても助けられない、と考えていた。

    ・ OMTの関係で行きたい時間に行けない上1度行ったその時間以外へは行けない

    (暗殺が分かった時点でもうゴーストライターズには
    それを止める術はなかった。)

    という事で、(丸井さんがどこまでタイムマシーンの話を聞けていたのかはともかく)

    あの最後の場面でタイムマシーンに座っていた丸井さんは
    「先生を救える可能性の為に」タイムマシーンに乗ったというより、
    単に元SF研究会としての興味でタイムマシーンに乗った、という印象でした。
    (決死の覚悟というより、単に「(誰もいないうちに)タイムマシーン乗っちゃえ」
    という)

    そしていざタイムスリップしてみたら、
    なんと大泉先生が暗殺されるその瞬間で、
    つい「ちょっと待ったーーーーーーー!」と叫んでしまった、と。


    こういう観劇後しばらく経っても色々考察出来ちゃうのがまた面白いお芝居の良さですね。
    他の方の感想が沢山あるからそれがきっかけでまた色々想い出したり考えたり出来るし。
    ほんと1人じゃなくて、他の観劇者と語り合ったりしてみたいものですわ( ´ー`)
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    3/7(金)夜観賞。

    メインストーリーはちゃんと1回目でカチッと全てのピースがハマりながらも、
    2回目、3回目と観に行くと更に知らなかった物語のサービス的な
    ピースに気付かされる(小伏線や小芝居や)、
    そんな細部にまでこだわった演劇なので
    1回観るだけでももちろん楽しいけど、複数回観るとなお楽しい、
    そんな気持ちで観れるお芝居でした。


    今回もまた気づいた色々な事を感想に書きたいとは思いつつも、
    笑いと涙を誘う物語に集中してるとそんな事も忘れてしまいました。

    例.油小路さんとその妻の会話で大泉舞さんの話が出た時、
      妻「まだ引きずってるの!」
      という辛辣なつっこみが実は亡くしてしまった娘未来が
      舞の歌が大好きだった、しかしそれを油小路さんの過激取材のせいで
      聴けなくしてしまった事に対してつなげってくるとか、
      1回目だと物語の進行順序上伏線という事に気づかず
      そのまま単なるお芝居としてその場面を観てしまいましたが、
      すべてを知った上で見直すと、
      「ここからもうメインストーリーへの呼び水のような
      お芝居が始まってたんだなあ」とちょっと感激。


      あと、各人のセリフで「どっちみちさあ~」とか出る度に
      どっちみちさんが「おう」とか返事してたり。


    あと思ったのですが、毎回お芝居に一部ゲストキャストさんを当てはめますが、
    それがまた物語の内容/性質に見事に合ってる方々なのも
    ボクラ団義さんかなあ、とそんな事を考えました。

    ゲストキャストさんの人気による集客的な強みもあるとは思いますが、
    今回の「ゴーストライターズ!!」にしても
    本当に(劇団自体は若手(20~30代後半)主体のボクラ団義に対して)

    見事今回の物語に必要なキラキラ眩しいピースを追加してくれる、そんな感じでした。
    (前田さん&京佳さん回はスケジュール合わず観れませんでしたが)
    城咲さん、團さん、高山さん、矢内さんなど、
    見事に今回の物語/配役にマッチしていたかと思います。




    で、今回は「久保田唱さんのゴーストライターズ!!一問一答」回。
    先行予約開始時、このイベントを我先にと予約しました。

    ぜひ、毎回毎回ほんとに物語と演出の細部にはこだわりまくった上で
    叙述トリックで観客を騙し、そして脳を混乱さえた上で
    最後の最後で「すべて謎は解けた!」と言わんばかりに
    (3000ピース以上の)パズルを完成させる、
    そんな舞台脚本/演出の魔術師といえる
    (ラジオ、TVでは団員から”鬼”と言われてましたが)
    久保田さんの話はぜひ聴いてみたかったです。


    で、本日当日のツイッターを見てたら
    「一問一答がどうやら観客との質疑形式らしい」との事。
    (それまでは事前に質問をアンケート同様書いて提出しておく
    形かと思ってました。)

    通勤電車で色々物語を想い出し妄想し、
    「あー、これとこれとこれとこれとまだまだ聴きたい事たっぷりある」
    と思いつつもメモも取れない状況なのでなんとか4つ、
    質問を決めて会社で仕事そっちのけですぐ
    テキストにまとめて印刷しておきました。


    でも、公演後のイベントも演者さんみんな+久保田さんが勢揃いするのを
    見ていて、「めっちゃ緊張して質問なんて出来ないかな」と思ったのですが、
    他のお客さんがそれほど質問する雰囲気ではなかったので
    勇気を振り絞って挙手させてもらいました。

    竹花さんにマイク借りつつ、2回も質問しちゃいました。

    ・ 最後の最後、オチのオチで丸井さんがタイムマシンに
      神妙とも言える表情で座っていましたが、あの時その心情は
      「大泉議員の暗殺を止めに行くつもりだった」
      「元SF研究部としてタイムマシンをどうしても試したかった」
      など、一体彼は何を考えてタイムマシンに乗ったのでしょう?
      ⇒
      久保田さん
      あの時丸井は「自分はこれから警察に自主したりと色々あるけど
      とりあえず今事務所には誰もいないし、
      タイムマシンがぽつんと置いてあるしでこんな自分が
      タイムマシン試しちゃってもいいのかなあ?」
      とかそんな事を考えていたとか。
      だから、ちょっと遠慮がちにボタン押してたんですね( ´ー`)

      そして丸井の行き先についても本当は決まっていなかった
      (他のゴーストライターズと同様)、とか。

      しかしもっと驚いたのが、
      この丸井さんのオチのオチ(大泉さん暗殺を止める事で、
      今回の物語自体が大泉さん生還という形で初期化されるか、
      あるいはタイムパラドックスで最終的にまた暗殺ルートヘ
      戻ってしまうのか)など観客にその終わりの先について
      色々考えさせる深い締めが、
      実はお芝居稽古中には存在せず、舞台開演の直前に思いついて
      付け足したものだったとか。

      「虹色の涙 鋼色の月」が横浜凱旋公演した際、
      色々な部分に観直しをかけられていたのもそうですが、
      本当に観客に与える面白さに対しては
      妥協を知らない劇団/メンバーなんだなあ、と。
      (沖野さんの言う「全てはお客様の為に」のスピリット、
      実践してますよね。)


    ・ 深層心理を読み取ってOMTの力を集め、
      タイムスリップした先が女学生時代の母親の元だった、
      という桐谷秘書。

      彼の深層心理のマザコンぶりは、
      若い頃のお母さんに会いたいとか
      いったいどういうものだったのでしょうか?
      ⇒
      久保田さん「彼(沖野さんではなくあくまでも桐谷秘書)の
      マザコンぶりはともかく、その行き先が
      女学生時代だったのは、彼自身の女性に対する好みに
      起因しているものと思われます。」

      これはその場での即興回答だったのかも知れないけど
      沖野さんがいじられまくって爆笑の渦でした。

      いやあ、振ったネタをこんなに大きく拾ってもらえると
      素人ながらめっちゃ嬉しいもんですねえ( ´ー`)


    とにかく、最高に楽しかった。

    で、前から思ってたけど、ボクラ団義公演、大神さんのビビットカフェ、
    と同様に脚本/演出家久保田唱さんのトークショーも
    ぜひイベント化しないかなあ、と本気で思いました。
    多分自分ら観客もそうですし、同じ舞台その他の脚本家さん達も
    気にしていると思います、久保田さんの動向その他。


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    (観劇前ですがまたまた思った事)
    ・ 本劇およびボクラ団義舞台では一部の役の方にとても
      個性的な名前をつける事がよくあると思いますが
      (今回でいう油小路さんやどっちみちさんなど)。

      物語が山場を迎え油小路さん一家+どっちみちさんの涙を誘うシーンなど、
      そういう部分での印象を劇中分かりやすくする為の
      「キーワード」的な使い方をしているんですかね?

      あとで物語を振り返る時、「いやあ、どっちみちさんの本当の目的や
      油小路さん一家とともに死にゆく未来を見送るシーンが泣けた」
      など、観客自体にそのシーンの印象を更に強く心に残させ
      イメージさせる為、とか。

    ・ あとどっちみちさんは未来に大泉舞の歌を聴かせる為に
      2010年に向かおうとしたが失敗して2014年に到着し、
      「それでは2010年に向かうOMTを持った人を探そう」
      として今回大泉事務所に接触してきた、
      など、物語のネタが本当に深く絡み合っているなあ、と
      いう事をこれまた想い出しました。
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    2014/03/09(日)

    【思った事など】
    ・ 今回の劇はジャンルがコメディという事で
      ボクラ団義さんのお芝居で自分がこれまで観劇してきた
      ミステリやファンタジーとは違い初回でネタバレを知った後でも

      「またあの喜劇パートで大笑いさせてもらおう、その上で泣かせてもらおう」

      という気分で何度でも通う気になれました。
      (今までは初回でネタを知り、2回目3回目で細部を見直す、
      という感じで良くて計3回観れればいいかな、ぐらいに思ってました。)

      あとロングラン公演の中で素敵なイベント回を
      何度も設けてもらってたのでそれが観たかった、
      というのも観劇回数が増えた理由かと。


    ・ 2回目3回目と観劇していると、
      実際「ここでネタをぶっこんでくるぞ!」という箇所で
      自分は笑いつつもまわりの観客の反応も気になるんですよね。
      (このネタに笑ってくれるか、あるいはスルーされてしまうのか、って。)

      かなりみんな「ゴーストライターズ!!」に仕掛けられた
      笑いネタに爆笑してくれてたのがなんだか我が事のように
      嬉しい気分でした(舞台上と観客の一体感を感じられるからでしょうか)。


    ・ ただちょっと休日かつ千秋楽回という事で客層がいつもと違う感じでした。

      特にマナーの悪い人が少し多かったかな、と思いました。
      (ツレ同士の私語や舞台上のネタに本当につっこみ言葉を投げてたり、
      荷物の紙やビニール袋などをずっとガサゴソいじってたりと。)

      自分は楽しい舞台を観て聴きたいんであって、
      あなた達の雑音を聴きたい訳ではないんですよ、と。
      (まあ、これは劇団のせいでは全くありません。)

      ※ CoRichだからこそ指摘したいのですが、
        私語が多いのはほとんどが壮年および年配の方だったかと思います。

        ここCoRichで色々感想読ませてもらったり参考にさえてもらったり、
        尊敬してる方達もまた年配の方が多いので、
        同じ年配でもこういう観劇マナー守れない人達もいるのか、
        とちょっと残念な気持ちになりました。


    ・ 今回のメイン曲(ローズインメニーカラーズさんの「幽霊」)以外にも
      オープニングから各箇所でかかるBGM曲が結構ツボでした。
      (芝居やダンスと非常のマッチしてたかと。)

      その上で舞台上の芝居と各BGMが見事にリンクしてる部分があり面白かったです。
      ───────────────────────
      ゴーストライトの為、各時代の人達の力を借りようとするが
      思ったようにいかず、BGMの「なんとかなんとかノー!」という部分に
      合わせ天を仰ぐゴーストライターズメンバーや、

      (どういう場面だったか忘れてしまいましたが)
      ローズインメニーカラーズさん自身の「幽霊」(歌付き)が
      かかっている場面での舞台と歌とのリンク。

      あとはもちろん舞が唱う「幽霊」の時の無声芝居で、
      物語の起伏に合わせ歌のボリュームも強弱させたりと見事にリンクしていたかと。
      ───────────────────────


    ※ 公開初日~千秋楽お昼回まで4回観ましたが、一番お芝居の
      精度的に良かったのは初回だったのかなあ、と。

      (呼吸が合ってきた、歌がうまくなった、
      など回数を重ねるごとに良くなった面も多いのですが)
      2回目、3回目と数を重ねるごとに、緊張感が薄れてくるのか、
      2週近い長丁場にメンタル的、体力的に疲れてきたのか、
      演者全員のセリフのトチリ、ミスが目立つようになってしまいました。
      (+最後は照明その他演出担当の方まで、
      タイミングを間違う場面を見かけてしまいました。)

      (まあ普通にお芝居観てて許容できる範疇ではありましたが)
      初回を観た自分は得をして、ミスの多かった回を観た人は損をした、
      そんな考え方もできちゃったので、
      今後うまくお芝居の質を毎回保てるようになるといいなあ、と思います。

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    2014/02/28 23:59

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  • ああ、別に否定的な意味じゃなくて複数投稿しちゃうと☆の平均とかそういうのが
    変わっちゃうのかなあ、というお話あったので、感想まとめる事にしたんです
    (あくまで1人1票がいいかなあ、と)。
    あと自分毎回感想長々書いちゃうので1回目はともかく2回目~は要点まとめようかな、と。

    今回特にボクラ団義メンバーの熱がすごく伝わってきましたね、コメディなのに。
    (シリアスや情熱的な演技は熱入れやすいようですが、コメディに熱を込めるってすごいなあ、
    と感嘆しました。)
    ゲストさんも役者主体でない方含め、観客に対して真摯に熱意を
    ぶつけてきてくれてる感じが良かったです。

    ボクラ団義で一番好きな舞台はやっぱり叙述トリック入りまくりのミステリですが、
    こういうコメディもいいですねえ、また芸幅の広さを思い知りました( ´ー`)

    2014/03/01 03:31

    ぎゃ、多分自分の書き込みですよね。。
    あくまで一個人の意見なのに何だかごめんなさい!
    共感していただけたのかな、というのは嬉しくありますが!

    凄い、熱さが伝わってきます!
    プレイアゲインと言う事で映像で観た事があるのでついついネタバレBOX開いてしまいましたが。
    自分もこれから観に行くのが楽しみです。


    後からで何ですが、これだけの熱さ、説得力があるならば全然複数レビューでも。。
    とは思ってしまったり。
    意志薄弱でごめんなさい!

    とは言え、多分、ほっといても良レビューがぽんぽん投げ込まれるんだろうなぁとワクワクしちゃってたりはします!

    2014/03/01 00:48

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