コロブチカ 公演情報 gojunko「コロブチカ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    グルグル
    物語の進行が緩いようで激しく、静かなようでザワザワする。みんな変わってるなと思う人達だけれど、デフォルメされてるだけで日常にいる人達ばかりだな。非リアな人の思考はぐるぐるで、超共感する。人間らしい面倒くささ、それが愛しいなぁ。失敗して、葛藤して、失望して、失望されて、それでも生きていくのだ。そして、人と関わり続けないといけないんだなぁ。

    ネタバレBOX

    人間関係からも、お金からも自由でありたいと思う気持ちはよくわかる。「寝る・食べる・都合のいい男」以外は何もしないで生きることは、欲望のままに生きる理想のように見える。でも、常に笑顔で、満たされているようにみえる姿が、観客にはまるで幸せそうに見えない。象徴的なのが、物語の中盤「ケセラセラ」の曲に合わせて、来訪する友人や男と楽しそうに談笑する主人公の女の後ろの壁に「幸せだ」と映し出される瞬間は、「ああ、なんて空虚なんだ」と思った。でも、主人公自身にとっては切実な時間なはずだ。

    彼女の物語で、彼女は家からほとんど出ない。自分の殻に閉じこもっているように見える。だから、家(彼女の殻の中)を訪れる人達はみんなどこかで彼女に怯えているように見える。そこでは彼女の世界だけれど、一歩家の外に出れば、守るものはなくて、彼女は一人だ。もちろん、人間はみんな一人だ。でも、「今、この時」が全てで空気を読まないで生きていく事が難しい世代で、孤独と不安に抗って生きていくのは大変な事だ。その葛藤が、とてもよく伝わってきて良かった。どの役者さんも、不思議な世界観を、よく表現してるなと思った。特に目当てだった小瀧さんが、突き抜けてて良かった。

    ラストの縄跳びのシーンが、何か、とてもエロティックで、でも眩しくて、すごく良かった。

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    2014/02/24 17:01

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