期待度♪♪♪♪♪
「科学の子」ピノキオ
ピノキオは嘘をつくと鼻が伸びてしまう、樹の妖精です。
「木彫り」のお爺さんが、単なる木材に“生命”を吹き込んだ、心温まる童話として知られています。
「クジラの胃袋」から脱出するシーンを読むと、映画的な荒波のしぶき、クライマックスへ至るピノキオの動き が浮かび上がります。
私は、ピノキオの「人間願望」が、『鉄腕アトム』アトムに共通するのではないか、という仮説を ご紹介したいと思います。
『鉄腕アトム』は手塚治虫さんの代表作ですが、ご自身もインタビューなどでご発言されていたとおり、「未来社会における原子力の正しい使い道」が主題でした。アトムも、妹ウランも、その動力は原子力ということになっています。
アトムには お茶の水博士がおり、人間社会(特に子供)の「色目」に苦しめながらも、アニメーション最終話では人類のため太陽へ呑み込まれてしまう生涯です。
ピノキオに妹は存在しないようですが、「人間社会との関係性」(人間願望)、少年らしい純真さは、名作『鉄腕アトム』と大きく共通する部分ではないでしょうか。もちろん、初期手塚治虫作品は『新宝島』など、名作文学に構想を得た作品も かなり発表されていますから、前者のモチーフに基づき 近未来SF漫画という新ジャンルで制作した可能性があります。
舞台ですと この樹が鉄となる。
つまり「ロボット・ピノキオ」の登場です。
果たして そこにアトムは いるのでしょうか。必見!