いつも隣に与謝野晶子
与謝野晶子は大阪府堺市出身だ。
歴史教科書に掲載される写真の女性が話し出すと、案外「大阪の おばちゃん」だったのかもしれない。
そう思わせる辻明佳の演技だった。
開演15分前に来場した客には「与謝野晶子クイズ」のシートを渡す。
出身地に関する項目があり、舞台の幕開けとともに「回答」してしまったのが本人・与謝野晶子(辻明佳)だった。ところが、2.3問の解は明らかにせず、「与謝野鉄幹と設立に関わった日本初の男女共立大学は何か」を考察していた観客も多い。もちろん、集中しなければ分からない。
『劇団バッコスの祭』が提案する、もう一つの「舞台の楽しみ方」であった。
NHK経営委員の長谷川三千子埼玉大学名誉教授が男女共同参画に反対する論説を産経新聞紙上で発表していた。
今、改めて「ウーマンリブ」に社会的関心が集まる状況だ。
政府が中心となり、「ライフ・ワークバランス」を推進する動きはあるが、若い世代の女性からすれば「女性が働きやすい環境をつくってほしい」「託児所を増やしてほしい」という要望も聞こえる。
一方、「専業主婦回帰派」の女性は見過ごされていた現実がある。
首都圏在住・20代の女性(大学生)は、「男の人って大変。それに比べれば女性は結婚して仕事を辞めることもできる」と話す。
世界をみると、主要国のトップを女性政治家が務めることは「普通」になった。
ドイツ・メルケル首相、韓国・朴大統領、タイ・インラック首相…。
日本に女性首相は育つのか。
ここで疑問が浮かぶのは、日本の国政選挙における投票者を分類すると、総投票者、総得票率ともに女性が男性を上回るデータである。
公益財団法人「明るい選挙推進協会」が2012年12月16日衆院総選挙から全国188選挙区を抽出し調べた統計資料。
全国30歳〜34歳の世代男女別投票率は、男性45.69%に対し、女性48.51%だった。(約3%の開き)
実に55歳〜59歳までの年代は、「女性優勢」である。
日本の衆院・女性議員比は7.9%だが、公職選挙法に男女差別はなく、女性有権者の方が より参政権を行使しているなかの“マイノリティ”を、私たちは どう考えればよいのだろうか。
※続く(次は舞台)
2014/02/16 23:09
劇団バッコスの祭の金子優子です。
今回は自分の台詞中に、「与謝野晶子クイズ」の回答を含んでいることが多かったので、その意味でも緊張しました(笑)
公演期間中に東京都知事選もありました。
私は期日前投票で済ませていましたが、9日の公演では、「投票にも行けます」という台詞を思わず強調してしまいました。
投票率が低かったという結果を見て、とても残念な気持ちになりました。
男女問わず、まずは選挙に行ってほしいなと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。