壁あまた、砂男 公演情報 劇団わらく「壁あまた、砂男」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    個性と没個性の交錯
    独特の雰囲気が素敵でした。

    ネタバレBOX

    全員が灰色の同じ服装で、四角形のステージに上がっているときは顔を出してそれぞれの役に徹し、隅に行きフードをかぶって下に降りれば皆同じ姿の砂の一粒一粒にでもなったかのように没個性となり、砂の国らしい独特の雰囲気が感じ取れました。素晴らしかったです。

    壁のこちら側の砂の国の話。平和を信じ過ぎると裏切られる等、この国の統治者の平和論十ヶ条を聞き続けると、人間の世界においては戦争は避けられないような気にさせられてしまいます。調子のいい口調で毎日毎日喧伝し、敵国からの緊張を強いるムードを作る為政者の策略の恐ろしさのようなものを感じました。

    没個性となった人たちが大量の軍手をステージ上に並べ始め、最後は全体を覆い尽くしました。軍手は軍ということか、きな臭さが充満してきたということでしょうか。団扇の骨が背景に並べられていた過去の舞台を思い出しました。

    不幸な三姉妹の一人、耳の聞こえない役の小島寿美子さんの笑顔が素敵でした。

    0

    2014/02/02 12:43

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大