やみらみっちゃ 公演情報 熱帯「やみらみっちゃ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    120分で迷著
    120分で二葉亭四迷の人生と小説の全てを知ることができ大満足でした。しかも面白く。

    ネタバレBOX

    二葉亭四迷は生き方そのものが小説のようだと評されたそうですが、本当に彼の人生は波瀾万丈でした。それに比べると、彼の小説は、「浮雲」と「其面影」は少しやきもきさせられるところはありましたがその程度で、「平凡」に至っては犬が犬殺しに殺されて悲しいというエッセイのようなものでした。「浮雲」が未完というのも驚きでした。

    ですから、小説を戯曲化した部分よりも、彼の人生を描いた部分の方が遥かに面白かったですが、トータル120分で小説三編と、外語大でロシア語を学んで、大学統合に憤慨して大学辞めて、坪内逍遥を師として小説書いたり翻訳したり、小説を書くのが嫌いで先生になってロシア語教えて、大志を抱いて貿易会社の顧問として大陸へ行って、中国で警務学校の事務長をして経営手腕を発揮するも喧嘩して、日本に帰って大阪朝日新聞の記者になり、クビになる代わりに新聞小説書いて、東京朝日新聞の記者としてロシアに行って、結核になって帰りの船で亡くなって、遺言で一悶着あったりの彼の人生を全て知ることができて有意義でした。自分の才能が自分を攻撃する自己免疫疾患のような人でしたね。

    女性が演じた大阪朝日新聞の社主や夏目漱石も最高でした。

    カルチャーセンターの講義の一コマ、しかも漱石を語る先生の代役による講義という設定も彼の地位を表していて面白かったです。で、来週は太宰とか。

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    2014/01/31 10:08

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