四時の籾(しじのしいな) 公演情報 劇団HumanDustUnion「四時の籾(しじのしいな)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    時代の鏡
     「酒が飲みたい夜」という石原 吉郎の詩があるが、そのフレーズに“酒がのみたい夜は 酒だけでない 未来へも罪障へも 口をつけたいのだ”というのがあって、実に、この詩のような感触を持った作品である。(追記2014.1.24)

    ネタバレBOX

     佐久間 象山の弟子には傑物が多いが、中でも勝海舟と本作の主人公、吉田 松陰は東西の横綱と言うべきか。黒船来航以来、江戸は時代も空間もひっくり返った。何せ、鉄で出来た黒く巨大な船が、海に浮いていたのだから、庶民はびっくりしてしまったわけだ。而もびっくりしたのは庶民ばかりではなかった。太平の世にうつつを抜かしていた幕閣も然りだったのである。
     このような状況を如何に正確に読み解き、欧米の植民地政策から身を守り、どのように身を処して行くのが良いか? これは喫緊の課題であった。その事を正確に理解し、どのようにするのがベストか、という具体的施策を持っていた大小の天才達が居た。勝にしろ松陰にしろ、その師であった象山にしろ、緒方洪庵の適塾に集った俊英達にしろ、薩摩の西郷たちにしろ、土佐の龍馬にしろ、傑物達が、命を賭けて如何に在るべきかを考えた時代のヴィヴィッドな空気を長州を中心に画いた今作。
     抜群のシナリオと主だった役を演じた役者達の力量、立ち居振る舞いや和服の着こなしなどの振付、演出の細部迄目の行き届いたバランスの良さ、適確な照明、音響の自然など、優れた舞台である。

    1

    2014/01/24 03:56

    0

    0

  • ハンダラ様
    今回はご来場いただきまして、誠にありがとうございました。お礼が遅くなり、大変申し訳ありません。
    素敵なコメントを、ありがとうございます。ハンダラ様にとって少しでも楽しんでいただけた時間になっていましたら、幸いです。
    ご来場ご観劇、誠にありがとうございました。

    2014/01/27 22:21

このページのQRコードです。

拡大