ラスト30秒の心意気、しかと受け取りました。
終演後挨拶での、「ラスト30秒に命賭けてますから!」
はい、その通りです。
舞台装置は本当に素晴らしいです。
三方を囲む黒、日本の“日”とも読めそうな月、赤い舞台。
そして白の世界。
すっかり心奪われてしまいました。
時代はめぐる。「ゆう」と共に。
椿組は昨年夏の花園神社野外劇以来、二回目の観劇。
理解力の乏しい私には、「何でこうなったの?」「どうしてこうなるの?」って所が多々あるのは今回も同じ。
一つ例を挙げると、終盤の座頭三人が斬り合う理由とか。
しかし、全体のストーリーとしては楽しめた。
色々な時代の、様々な男女模様の、心中。
その時代でなかったら、そこに生まれていなければ、知らなければ、幸せになれたはずの男と女。
泣きたかったなぁ。何故泣けなかったのか…
表面的になってしまったからなぁ…?
各パートとも、相手を殺すほどの狂気はなかったのは確か。
江戸から始まり、時代をめぐり、また江戸に戻る。
時代劇の中に、「(当初の時代からの)未来の回想」という劇中劇が入る、何とも複雑な構成。
劇中劇の中に、今がいつといった正確な説明はないものの、大体の時代やその背景は理解できる。
そしてそんな複雑な構成でも、こちらは混乱せずに観られる。
ギターの生演奏が舞台を盛り上げてくれた。
時代劇にギター?と思って観始めたが、これが合う!