治天ノ君 公演情報 劇団チョコレートケーキ「治天ノ君」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    厳か
    観終わった瞬間のこの複雑な気持ちはなんだろう。

    各々の登場人物の人としての生き方が深くかつ明確にセリフと演技に織り込まれていて、それが大正という時代と天皇という厳かさを背景にしているので、いろんな意味で圧倒されたからなのだろうと思っている。

    まあ、こんな示唆深い作品をもし学生の頃、もっというと中学生ぐらいで観ていたら人生変わっていたんじゃないだろうか?それがくやしい。くやしくてたまらない。

    (おまけ)
    台本頂きましたが、500円は安すぎる気がする。ちゃんと製本されてあの枚数だと、手間賃もでないのでは・・・。

    ネタバレBOX

    まず、観終わった瞬間感じたのは「絶望」。2つの意味で絶望した。

    1つめは各登場人物がそれぞれ軸を持って素晴らしい生き方をしていることに対して。
    人物像が含みのあるセリフと、気持がこもった芝居に落ちているので、深い。
    自分と照らし合わせたときに、自分の人としての浅さに絶望した。
    出てくる登場人物のように、確固たる価値観を持っているか、と問われると答えられない。

    もう1つの絶望は、(芝居そのものの感想から外れるが)物事の捉え方。
    話とその表現が、これだけ深く、それでいてシンプルに伝えられるこのチームの才能に対する嫉妬なのかもしれない。

    とはいえ、芝居としては、ポジティブないい話。登場人物すべてから感銘を受けた。これが複雑な感情になってしまった要因。

    明治天皇の威厳も強烈。あれは一つの目指すべき姿だと思う。
    また、皇后の存在感はすごい。

    原のまっすぐさや大隈の政治家としての自信は一つの生き方を示してくれている。大隈の神棚の話は、的を射すぎているぐらいぐさっときた。

    大正天皇夫婦のありようが温かなものを感じる。
    かたや、昭和天皇の考え方も理解できる。

    深い。ほんとに深い。
    すべてはまだ頭の中で整理しきれていないのだろうが・・・。


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    2013/12/18 23:13

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