I do I want 公演情報 空間ゼリー「I do I want」の観てきた!クチコミとコメント

  • いや、これは…
    前回が好みでなかったものの、ここでの評判を頼りに。残念ながら4000円の価値はありませんでした。別に貶すつもりではないのです。既にそれなりに知名度があって集客をしている団体というのを考慮すると、この出来で4000円というのは対価に見合っていない。そういうのを抜きに演劇作品としてのみ考慮しても、個人的にはかなり低い評価です。役者は悪くない。それぞれの個人活動には興味も沸きます。でも、脚本と演出が…。濁したらズルいか。脚本と演出に関しては大きな失望を抱きました。

    ネタバレBOX

    長くなります。
    まず制作面。fringeの受け売りですが、関係者に知人がいないか受付であえて聞かないのは徹底するべき。とはいえ事前に『割り引きます』と伝えられていたのにそうならなかったので微妙な心境で支払いを済ませました。それもこの時点では「よし、それならば4000円の価値として観よう」と決心するに至り、悪いほうには影響しませんでした。が、受け取ったチケットの日付に修正テープ。パンフレットにも出演者の名前表記に修正テープ。あれれ?と。
    演目。始まってしばらくは我慢していたものの、やがて確信。「これは何も起きない物語だ」。その割に台詞は意味のある格言めいたものをいくつも散りばめていて、なのに芝居自体は何処かで何かを発散するでもなくダラダラと同じ温度で続いていく会話劇。何を観ろと?役者が峰麗しくても中身がなければただの人形。魅力ナシ。それこそ何故オタク要素を取り入れたのか。レッテルとして使われただけでした。ファッション誌のモデルに『今回はこれで』とゴスロリ衣装を着せて写真を撮って雑誌が完成し、でも結局終われば本人達は『なんでこんなの好きなんだろね。キモいね、オタク』と言い放ちそうな感じ。冒頭でオタク談義にわーきゃー盛り上がる部分にまるで熱を感じなかった。着飾っただけだったので真の振舞い方が分からなかった様な状態。「単なるネタだな」と思いました。それこそゆきの人物造詣なんかは存在そのものがネタ。リスカにしても過呼吸にしても、現実にそれらを苦にする人々がいるのを別次元のものとして都合よく往なしている。そんな事をしたら、『演劇は作り物だから嘘でもいい』という不栄誉な偏見が増すばかりですよ。
    そんな何も起きない物語。後から場に現れた人物にも特に必然性がないので何を口にしようと共感出来ず。その人物のそれまでの人生がまるで見えない。今その場面を演じる為だけに用意された人物、もしくは部品でした。そんな中、言葉数の多いタカコが完全に破綻してた。消費側と供給側に纏わる話(同人誌を描いてるなら読者として商業誌の内容を批判する立場にないというもの)で他の人間を追い込んでおきながら、自分が追われる側になったら『なんで多くを語ると損をするんだ』とか言う。矛盾してる。何も起きない物語ですからそこまでに心境も変化が起きた訳でもない。しかもタカコの登場は他より遅れていてそれまでに少しは別の人物の口から触れられるものの、主だった人物像は登場してからの行動・言動で見せている。自分勝手で小賢しい嫌な奴という印象しか沸きませんでした。
    役者は悪くないのです。それどころかもっとやれると思う。要はそれをどう活かすか、引き出すか。能力圏内を徘徊したって成長はない。無理してギリギリ出来るくらいの挑戦を与えるべきでしょう。少なくとも所属役者には。その責任は座付き作家と演出家にあるかと。客も彼女達の容姿だけを見に来ているのではないのだから。確かにね、美人揃いだからそれを加点してあげたくもなります。それでも個人的には半値の2000円にも届かない価値でした。

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    2008/06/21 00:13

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