紅小僧 公演情報 劇団桟敷童子「紅小僧」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    心置きなく「感動」と言える
    劇団として集団の 息の合った呼吸  磨き抜かれた集団劇

    一見当たり前に思えるが、今劇団が集団で舞台を作る事の方が無くなって

    居る中で、ここは、集団だから出せる強みを思いっきり出して居た。

    素晴らしい。

    客演も殆んどなく、劇団に電話が通じる劇団は、今では珍しい事になってしまったのが、非常に残念な中、ここは未だに、舞台を愛してやまない集団として生き残って居る。

    劇団として残って居るだけでも、お宝ものだと、観て居て感じられる。

    近藤正臣さんが、出るという事で「客寄せ」かと、思って居たがそれは、私の勘違い。

    近藤さんは、この劇団の団員の様に、溶け込み、ここでの要として存在していました。芸能人に対する思い込みは、辞めようとこれを見て、良く解りました。


    「不吉」とか、「神様のおっしゃられる通りに」っと言う、基準で生活している姿は、一見嘘くさいと思いがちだし、この舞台のセットが、過激なので見過ごしている人は、多いと思う。

    良く考えてみると、「教わって居ない」「誰も解らない」っと言う事は、神の事として、捉える事しか出来なかったのだろうっと、言うメッセージが込められているように、感じました。

    ネタバレBOX

    夫婦の間の子供は、始末して
    夫婦で無い子供は、取り上げる

    なかなか、今の生活をしていると真反対の事柄であり、想像もし難い話ではありますが、シェイクスピアの世界でも、双子は「不吉」として、始末されて居ます。

    そんな意味では、この舞台は、「村の食い分」っと言う言い方で、人間を間引いているのですが、これも昔には良くある話で、出来そこないの子供は、捨てて居た事を考えれば、

    かつて、この国でもやって居た事なのだ

    っと、思えてくる。

    観て居て、おぞましい姿があふれて居ました。
    「おらは、乞食だから、喰えるだけましだ」
    「子供の産めない体の筈が、血が急に出て来た」

    「神隠しに会った人が、帰って来ても迎えてはならない」
    「神隠しの人間を呼んでは、イケない」

    村人の多くは、脅えながら生きながらえて居る姿が、良かった。

    この舞台は、テレビや映画では、伝えきれない

    何とも言えない、観ないと言い切れない、イイ物がある。

    本当に、観て良かった。

    今後、期待しすぎてしまいそうな気がしてならない。

    0

    2013/11/24 16:35

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大