満足度★★★
残る作品とは。井上ひさし戯曲の魅力のひとつは、冗長すぎる冗長さにあるように思う。もはや良いとか悪いとかではなく、アイデンティティのひとつというか。そういった意味で、しゅっと80分で終わるこの作品は、“らしく”はない。作家のメッセージが強く押し出されている作品だ。良くも悪くも長く残る作品とは、こういった作品であることだろう。ベテラン辻萬長のおとったんの味、栗田桃子のまっすぐな娘の味。今回新たに組んだコンビであるらしいが、実に濃厚であったと思う。
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2008/06/15 01:26
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