いつの間にか引きずり込まれた
舞台の作りがまず面白い。
ハケ口は上手と下手、そして舞台中央の奈落。
暗転中は分からないが、劇中のほとんど登場人物はここから出入りする。
「アレンジバージョン」であるB班(齋藤圭祐バージョン)を観劇。
最初の方の探偵二人のやり取りの時点ですでに帰りたかったが、小心者の私は帰ることが出来ず。
その後の笑いパートでは、そういう心理状態だからか、観客は笑っていたが私はドン引き。
だが、結論から言おう。帰らなくて良かった。
彼らのシュールな笑いにいつの間にか引きずり込まれた。
いつの間にか笑っていた。
開演直後の台詞のまだない状態から、すでに伏線が張られ(それが分かるのは終盤)、私がドン引きしてしまったパートも、後の展開に繋がるので、削ることは出来ないな、と思う。
マイナスの評価から、高いプラスになったのはすごいことだ。
脚本構成は起承転結がはっきりしていて分かりやすい。
転から結にかけてのどんでん返しも良かった。
結で明かされた事実に、伏線がきれいに回収されたのも好印象。
ルパンのくだりで、曲をかけずに役者が歌うというのはツボにハマった。