吉田光希(映画監督)×河西裕介(演出家)『ハアトフル』 公演情報 浮間ベースプロジェクト「吉田光希(映画監督)×河西裕介(演出家)『ハアトフル』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 気が向いたので急いでコメントしてみる。
    最近観たものへのコメントが全然間に合ってないんですが、なんか気が向いたのでこれは観た今日の内に。

    なるほど。浮間ベースとはこういう場所だったか。面白い空間です。
    3階まである内のどのスペースで何をやるか、企画力が問われる場所。間違ってもここに立派な音響や照明を持ち込んで劇場環境に近付けようとはしないほうがいい。だったら初めから劇場を使うべきで、この場所ならではの演劇が育っていって欲しいところ。
    駅から遠いです。地図を見ながら歩いても目標物がなかなか現れず不安になります。特に夜は先が見えなくてホント不安だった。初めてキラリ富士見まで歩いた時と似た感覚でした。公式サイトの地図には載っていない最短距離の道は曲がる場所が分かりにくいけど、制作スタッフを3人くらい点在させてでもそちらの道をメインにするべきでしょうか。慣れない観客は距離が長いと到着までに気持ちが萎えるし、あれだけの道中で道に迷ったら到着出来ず駅にもなかなか戻れない。

    観られる演目は3つ。
    自分はそもそも目当てだった河西さんの作品に大満足。しばらく彼の作品を観られていなかったので、ど真ん中のをやってもらえた感じです。気まずい瞬間と優しさと苦笑いが織り成す時間。笑いもちょっと多め。個人的にはこれだけで充分に元が取れました。
    吉田さんのは好みじゃなかった。

    ネタバレBOX

    1階。
    あれがプレアクト(景気付けだけで特に大きな意味はないもの)なのかイントロダクション(見逃して欲しくない大事なもの)なのかを明確にしたほうがいい。
    上演中に気になったのは、製作スタッフが客席のすぐ脇で視界に入る場所にいた事。「あの人達も出演するんだろうか? なんであそこにいるんだろう?」とずっと気に掛かっていたし、演目を観て彼らが笑うのを見て自分は冷めました。例えば似た様な経験で、大規模な市民劇の終演後、観客より先にボランティアスタッフが思いっ切り拍手をしたのが聞こえた時にも冷めました。演目を観て何を感じるかは観客それぞれが自分の中で膨らませるもので、だからこそ思い入れも湧くもの。鑑賞に不純物を足さないで欲しい。

    2階。
    セロリ。

    3階。
    大学から演劇を始めた人が作るとこんな感じになるなー、と。昔ああいうの早稲田で観た気がする。
    何故あの空間で場面を分けて交互にしたかったのか。それぞれに異なる二人だけど根底は一緒だから最後の最後にリンク、だけじゃ繋がりが弱すぎる。尚且つ親しみの湧くキャラクターがいないから、彼女達が可愛そうになって欲しくないとかそういう気持ちになれなかった。
    一方が動く間にもう一方が静止してるのも演出としては絶対にベストな選択ではない。それこそ映像ならカットごとにシーンを変えられるけど、今回は演劇だったのだから、いっそ長回しのつもりでカットなしを想定して作れば良かったのではないかと。


    なんで早くコメントしようと気が向いたのか考えてみると、企画への意気込みを感じたから。
    これを書く時点で「観てきた!」が平均★3.0で、それはちょっと低すぎると思いました。自分はいつも★を付けない事にしているし、平均を上げる為に必要以上の★を付ける行為をしたらむしろ作り手にも作品に失礼なので、こうやってうだうだ煩くするくらいしか出来ないのですが。
    その割には書いてみたら河西さんだけ推してる感じになってしまいましたが、実際そう思えたので正直にそうします。
    あの場所が存在する事、小劇場演劇が好きであそこで何かを起こしたい人がいる、これらは本当に応援したい。面白い場所であるのは確かです。

    0

    2013/11/06 03:00

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大