葦ノ籠~アシノカゴ~ 公演情報 黒色綺譚カナリア派「葦ノ籠~アシノカゴ~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    やはり役者か
    青山円形劇場という、多方面の視覚からさらされる演出の難しい劇場でしたが、入ったとたんに「おおーっ!」と思わせる美術の作り込みにはドキドキしました。外側の壁一面にぐるりと張られた、各場面ごとの題を書いた半紙も、まるで小説の章立てを読んでいるようで、想像を膨らませるいいアイデアだと思いました。

    ただ、その期待以上のものが、劇としては観れなかった。それは、赤澤ムックさんが書く、イメージがイメージを引き寄せる独特のせりふ、淫靡で猥雑で、時に残酷な鋭さを持つ詩的な言葉の力に、役者が追いついていなかった、ただそれだけだと思います。やはり下総さんやオイスケールの星さんのような異形の存在感があってこそ、言葉の飛翔が生きるのであって、大沢健さんや少年(半少女)役の女優さんにはもっと「変身」してほしかった。空間に魔力があっただけに、惜しいです。

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    2008/06/10 16:17

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