エゴ・サーチ 公演情報 虚構の劇団「エゴ・サーチ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    いきものがかり
    ネット社会の功罪を織り交ぜながらの話でしたが、あっち方面の話でもありました。

    ネタバレBOX

    大学の同じ学年、同じサークルに一色健治という同姓同名がいたら、誰だってその時点でお互いの存在に気付きます。誰が俺の名を騙ってインターネットにアップしているんだと怒るのならともかく、今頃になって同姓同名がいるなどと驚くのは辻褄が合わず、全くもって腑に落ちませんでした。

    それでも、微妙に違う経歴の謎が解明されると、そこには辛い過去があったことが明らかになりました。同僚の広瀬が好きなのは実は一色だったということに気付いていたらまた別の展開になっていたでしょうにと悔やまれ、そしてそれはそれで困ったことにもなりますが。

    冒頭部分の彼女は小説の中の存在でしたが、あとは幽霊としての存在でした。結局は幽霊物、そして一番嫌いな幽霊の言葉を復唱して伝える者がいるという、この場合はキジムナーという妖怪もしくは妖精でしたが、心情を伝える工夫のかけらもない一番安直な方法が取られていてがっかりしました。

    生きている人の記憶から消えたときに人は消滅するという考え方が幽霊にも当てはまるという説は面白く聞きました。

    結婚詐欺師になった広瀬に引っ掛かった女性が自ら風俗で働いて貢ぎ、最後まで詐欺師と気付かないなどという描き方も女性蔑視的で嫌いでした。

    ただ、ゆずに憧れて始めたフォークデュオ「骨なしチキン」にこの女性がファン第一号となってついて回り、見た目いきものがかりのようになったのには笑ってしまいました。

    それにしても、いったんネットに流出したら二度と消せない過去となる一方で、逆にネットをコントロールして就職に有利なように自分を良く見せることもできるというのは、どちらも怖い話でした。

    0

    2013/10/17 08:41

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大