愛のおわり 公演情報 青年団国際演劇交流プロジェクト「愛のおわり」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    60分一本勝負、第一戦、第二戦
    形式は面白いと思いましたが、気持ちはあまり伝わって来ませんでした。

    ネタバレBOX

    広いスタジオ、まるで白井選手が出てきて床運動でもするかのような白い床。そこに男と女が登場し、初めの約一時間は男が攻撃、児童合唱団がコンクールの練習しなきゃと言いながら入ってきて一曲歌って次の約一時間は女が逆襲するという形式でした。男が女を呼び出した場所は見た通りの公共施設のスタジオだったわけです。

    攻撃側は下手奥、攻撃される側は上手手前に位置し、攻撃側が斜めの動線上を相手に近づいたり離れたりしながらぶっ続けで喋り倒すという方式でバトルは行われました。

    一時間喋り倒す役者さんは本当に素晴らしいと思います。

    バトルの内容は男女の別れ話で、恐らく売れ出した役者が売れなかった時代に世話になった女が邪魔になったといったところだろうと推察します。

    バトルは男が女に飽きて別れようと切り出したところからスタートしましたが、飽きた理由を一時間もあげつらうことは所詮無理な話です。女の逆襲のラスト近くでようやくアツアツだった頃の生々しい性描写が語られ、二人の関係の具体的な一面が見えましたが、大半は抽象的な内容で二人の生活振りや日常は見えて来ませんでした。

    ただ、想像力ってせいぜいこうあったらいいなあと思う程度のことという女の言葉は強く印象に残りました。もしも僕がイラク人だったらと思ってイラク人のことを想像してみてもせいぜい自分の経験を踏まえた弟像を想像する程度のものであり、科学者が宇宙に棲む生物を想像してみても地球上の生物に良く似たものしか想像できないのと同じで、凡人の想像力には限界があります。

    別れる二人がフィナーレで手を繋ぐのは違和感を覚えました。

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    2013/10/15 08:00

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