2番目の女たち。 公演情報 崖っぷちウォリアーズ「2番目の女たち。」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    適材適所
    捨てる神あれば拾う神あり

    ネタバレBOX

    バーの常連で便利なセカンドガールを自称する女性たちの間で何となく自然発生した女子会でしたが、お互い本音では気に入らないところがあったり、やはり仲間に寝取られたりするのは我慢ならないものです。イケメンらの男性客も混じえて楽しいはずの女子会が相手をなじったりすることで険悪になり、その場の雰囲気が、バイトで働く吉郎の大好きだった父親が愛人の存在を巡って祖母や母親や小姑から陰口を叩かれていた幼少期の家族構成や家庭環境と同じようになったとき、突然吉郎はワカコに豹変し、イケメンを刺し、女性たちの中から一人殺される者を選べと命令するなど思わぬ展開へと発展する多重人格者の話でした。

    実はサイコスリラーだったという大きなオチでしたが、女子会部分だけでも見応えがありました。リカのローラ風お喋りはとても可愛くて良かったです。

    頭が大きいのか身体が小さいのか、バランスの悪い先輩でしたが、適材適所、色んな役者さんがいてお芝居は成立するのだと改めて感心しました。

    そんな先輩ををかばったイケメンが女子に文句を言ったとき、いったんギャフンとなったはずなのに、それどういう意味ですかぁーと白目を大目に見せながら斜めから睨み返すセツコの逆襲の様子に、それそれ、そんな女子がいて、いったんわだかまりができるとその後ずーっとそんな目で見られてしまうんだよねと背筋が凍る思いでした。

    時々シャーッという雑音が流れ、吉郎の心の中に何かが起こりつつあるということを暗示していました。このことは後半の展開のために必要だったと思いますが、あくまでも楽しい女子会として始まるべきです、冒頭のフミエと吉郎が闇の中で見つめ合うシーンは変な雑念を植え付けてしまう観点から不要だと思いました。

    余談ですが、地デジ化が進み、シャーッという音が一瞬空白になった状態を示す表現だということをいつまで理解できるのかと思ってしまいます。

    フミエにワカコらしき誰かが感染ったような終わり方はドキッとさせられ素敵でした。

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    2013/10/14 09:11

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