満足度★★★
おのけんワールド
「作・演出 小野健太郎」っていう記載や響きが、なんだかスタジオライフっぽくなくて、違うステージに行っちゃったような気もして、もやもやしてたんですが、舞台を観て、やっぱりおのけんらしさ、おのけんワールドがそこにあって、なんだか理由なく安心してしまいました。
スタジオライフの本公演では、もう相当お会いしていませんけれど、スタジオライフにいてもらいたいというのは、単にファンのワガママです。(本当は出て欲しいけど、今のライフの上演作品では、おのけんの使いどころが難しそう。)
ご活躍が本当に嬉しい。
しかも今回はスタジオライフの曽世さんと大沼さんと荒木さんと一緒に小野さんが観られるという幸せ!
その時点から既に私の満足度はかなり高いので、私の評価は甘くて高いと思われる。
あの脚本の主役は、「おのけん」だと思いました。
そう思うと、すっきり腑に落ちるし、納得出来る。
…ってことは、おのけんを知らない人には、分かりにくい人物像なんじゃないかと思うのです。
テンション定まらないし、意見があるのかないのか、ハッキリしないでもやっとするし、熱いのか熱くないのかわからない不思議さ。
コミュニケーション。
かも。
この舞台の根幹。
と、ざっくり思いました。
それはどっちも。
舞台上の役柄も、役者たちも。
スタジオライフのメンバーにはすっごく当て書きっぽくも、似合うし、舞台上必要な役でありました。
それは、おのけんが仲間を知りうるから作り出せたポジションでもあるんだろうなと。
(曽世さんの嫌味で権力やお金に汚いステレオタイプなお医者さんとか超似合うし、大沼さんの大学病院の制度に疑問を持つワイルドなお医者さんは超かっこいいし、荒木さんの軽い研修医なんか、ハマっていて、舞台上が華やかで楽しかったです。)
話の筋はともかくとして、舞台はお父さんの大堀さん(&曽世さん)が、引っ張ってる感じで。出番も多いし、たくさん和ませて下さいました。
お父さんと娘、お父さんと息子の絆、関わりはすっごくあるのに、兄妹の関係が希薄すぎるのは気になるところですが。
モンスターママも、居そうで、強烈に素敵でした。
ナースも素敵だったけど、及川奈央さんの使いどころが、ちょっともったいない感じ。
山崎真美さんは大活躍。なんだか戦隊系なメンバーに、ちょっとうきうきしたのは内緒。
照明の切り替えで、現在と過去を行ったり来たりするのが、Jr.5祭の作品的で、懐かしくも、おのけんの好みを感じました。
個人的には、おのけんの突っ込みや間が好きなので、あの始終笑える脚本は好きです。マニアック過ぎて、わからないネタも多かったけど。(楽天好きにはオッケー。)
初日は手探り感たっぷりでしたが、千秋楽までにはだいぶ隙間が埋まった気がします。