小部屋の中のマリー 公演情報 DULL-COLORED POP「小部屋の中のマリー」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    カラーを得たマリー
    勿論、セットは黒と白。
    マリーは白い衣装で登場し、中央に積んである四角い白と黒をける。

    以下はネタバレBOXに。。

    ネタバレBOX

    16歳までマリーは父親に12畳の部屋に監禁され自分と父親以外の誰も知らない世界で生きてきた。

    父はマリーにビタミン剤と牛乳、耳を取ったパン、豆腐や限られた食べ物しか与えず、他の時間はひたすら本ばかり読んで過ごした。

    本の中で覚える青や赤、緑は実際には見たことがなく、父親が幼女監禁罪で逮捕された時に、マリーは初めて外の景色を見ることになる。

    空・森・川の色に感動しながらも、マリーはまた外界との接触を拒まれ一部屋に閉じ込められ、教授達やカウンセラーの研究材料となってしまう。

    人格障害や、多重人格の検知から分離心理学について、調べられ、今までの育った経緯やどんな事を考えていたかを聞かれるが、マリーは、心を閉ざして開かない。

    そんなマリーの部屋で安城と須賀はマリーの扱い方について口論となる。


    その様子を見てマリーは須賀の嘘を見抜き、安城に心を許し、安城だけに口をきく。という行為にでる。

    そんな状況下、当然のことながら安城は他のドクターたちより、優位になる。

    毎日のように安城とマリーは話をしながら、「人間って面白いねー、まるで哲学的ゾンビみたい。」などと、たわいもない会話もする。

    そんなマリーに、安城は「俺にしか話しちゃだめだ。他の人間とは口をきいちゃだめだ。」と約束させる。

    この頃からマリーは「人間の心には物理学や心理学には説明できないものがあるらしい。クジラは色んな色を食べてとっても綺麗になったけれど、人は本や映画では解らない。他の人がどんな色を持っているのか、知りたかった!」とひとりごち、色を知ったマリーは、もう今までのマリーではなくなってしまっていた。


    一方安城はマリーを題材に学会で発表する計画や本を出版して有名になる野心を抱く。

    しかし、マリーはそんな安城を見透かしたように、ある日、安城が自分の体を触ったと証言し、安城を陥れる。

    安城の立場が悪くなると、追い討ちをかけるように、須賀は、「実は自分は安城が触っているところを見た。」と嘘の証言をする。

    安城を陥れる為にそれぞれの人間が利己的に傲慢に動く様子を伺い、ほくそ笑むマリー。。

    マリーの表情が見事です。
    素晴らしい!!


    自分の研究室でそんな事件が起きた事を隠そうとする教授。

    そんな思惑の中、安城は罪をきせられ、教授から、希望退職するように、要請される。

    安城は須賀に「俺とマリーだけは解っているからな。覚えてろよ!」と吐き捨て、マリーには、「マリー、面白かったか?!」と言って外に出る。

    純真無垢だったマリーは人と関わりながら色を得ることによって、真っ白くてピカピカだった心と真っ黒でピカピカの心を失ってしまいました。


    それでも・・・「私はパパが好きだった!」


    父親への卑屈な愛だけは今も健在なのです。





    非常に重いテーマですが、それほどの暗いイメージはない。

    むしろ、マリーの目に映る人間を実験してる様子が悪魔的で面白い。
    そう・・・マリー以外の人間はマリーの実験材料だったのだ。



    4

    2008/06/04 18:11

    0

    0

  • おーじ>
    >演奏に入るのを中断して改めて間合いを計ったのは、せめてもの抵抗かな、と思いました。

    あははh--(^0^)
    解るわかる~。。
    しかしもって、クラシックの場合、普通入場拒否するよね?
    スタッフはなにやってるんでしょか?


    >当然年端も行かない子供に罪がある訳ではなく、こんなのは連れて来た親の問題でしょうね。


    泣いたらとりあえず、退場でしょう?
    泣いても、居座って動かない親の神経を疑います。


    >(実は自分もごく小さい頃からコンサートに連れて行かれました)、他の方に迷惑をかけてしまうのは、やはりどうかと思いましたね・・。


    あははh--(^0^)
    おーじ、貴方の場合、きっと、じーっと座ったきり動かないで、静かに聴いてた口じゃあないこと?
    ワタクシなんぞ、静かなコンサートは連れて行って貰えませんでした。
    ちっさい頃から煩かったからー。

    でも、泥んこになってザリガニを獲ってた方が好きでしたよ。
    あの頃は毎日が光り輝いていたー。。

    大人になったら、川へザリガニ獲りに行けないもんね。
    川に洗濯にはイケル!(^0^)

    2008/06/06 01:47

    何と・・。

    実は自分もほんの一昨日、ジャズのライブに行ったのですが、同じような光景に閉口しました。

    ハイ、赤ちゃんではないのですが、多分まだ就学前の子供でしょか・・・。

    クラシックほどの静粛さはないとは言え、やはり曲間の静寂に子供の甲高い声は、場の雰囲気を損なってしまいます。

    あれって不思議とドンピシャ、ジャストのタイミングで起こるんですよね・・。

    ちょうどベースのイントロが始まる直前の出来事で、ベーシストは無論顔色変えたり大人気ないそぶりは見せなかったものの、演奏に入るのを中断して改めて間合いを計ったのは、せめてもの抵抗かな、と思いました。

    見るからに職人気質のプレイヤーでしたので、何かすごく気の毒に思いました。

    当然年端も行かない子供に罪がある訳ではなく、こんなのは連れて来た親の問題でしょうね。

    子供に小さな時から本物を、と言う親の気持ちもわからぬではありませんが(実は自分もごく小さい頃からコンサートに連れて行かれました)、他の方に迷惑をかけてしまうのは、やはりどうかと思いましたね・・。


    2008/06/05 23:44

    おーじ>
    はい。悲しくて怖い。
    確かに壊れるのは早いです。おーじらしいコメントですね。
    刹那的です。

    本来なら☆4つでした。
    ところが、この日は赤ちゃんが客席にいて、シリアスな場面になると、『うわ~ん』。
    主役のマリーが一番いい場面で『うえ~ん』。
    あれじゃあ、折角の空間が現実に引き戻されて、まったくもって、芝居の世界に入り込めなかったです。
    子供がぐずったり、泣くのは当然でしょう?
    ワタクシ、両親に問題があると思う。
    自分達を優先して子供を主体に考えてないです。

    子供にとって、あんな場所で黙っていなさい。という方が無理でしょう?

    公園に行きなさいよ!

    って、思う。
    その方が子供にとっても健全でしょう?
    子育ての時間なんて、一生のうちのほんのちょっとの期間だもの。
    それを大切にしなくて、どーする?!と、いいたい。。


    2008/06/05 12:14

    う~ん、重いですね・・。

    同情の余地はあるものの、マリーも既に無垢なマリーではなくなっていくのですね・・・。

    ちょっと、哀しい物語ですね・・。

    壊れていく、というのは簡単で早いですね・・。

    逆はとてつもない時間がかかるのですが・・。

    2008/06/05 00:53

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