イッヒ リーベ ディッヒ【全公演完売の為、当日券の発売を中止いたします】 公演情報 劇団東京イボンヌ「イッヒ リーベ ディッヒ【全公演完売の為、当日券の発売を中止いたします】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    人間が描かれていない。
    脚本・演出に難がある。愛を表現しているはずの女性側の心理が全く理解できなかった。男性目線の話だからか、非常にご都合主義的で・・人間の心理として理解出来ない飛躍があちこちに見られた。感情移入しようにも、あまりに平面的な描写。女性キャストがこんなにも多いのに、彼女達は脚本上のキャラ以上に何も人間が描かれていない。脚本上の必要に迫られて泣いたり許したりする場面にしか見えなかった。脚本家の貧困な人間観・表現力、演出の合理的に割り切れないウェトな感情を表現するセンスの欠落を感じた。

    役者は良い役者が沢山出ている。ベートーベン、マリア、看護婦、犬飼は好演している。楽曲も良し悪しは分からないが生で演奏を聞けるお得感はあった。だが、それだけだ。もしかしたら現代の描写は丸ごと要らないかもしれない。ベートーベンの時代はそれなりに出来ていたので・・

    私が来た日、見覚えのある有名劇団の団長などの顔をみかけた。内容とコネの強さは比例しないのだと思った。受付・場内周りのスタッフは見事。超満員にも関わらず全くストレスが無かった。作品を除けば☆4.5。スタッフと役者が可哀想な舞台だった。

    ネタバレBOX

    ありえないこと。児童虐待を見てみぬふりした母親が、マリアに「大変な男を愛して、大変でしたねえ」と呼びかけるシーン。母親の心理としてありえない。まともじゃない母親だったとして、でも彼女は子どものために旦那を追い出している。母親の子供に対する感情がまず理解できない。変化したのなら、その描写が必要だがそれも無い。

    主人公が捨てた父を理解し受け入れるまでが早すぎる。研究の意義を理解したから、それまでの10年、義父に虐待されて母親に見て見ぬ振りされた悲惨な日々を忘れて暖かく受け入れるのがわからない。

    他にも沢山あったが、長くなるのでこのへんで。

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    2013/10/05 11:19

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