イッヒ リーベ ディッヒ【全公演完売の為、当日券の発売を中止いたします】 公演情報 劇団東京イボンヌ「イッヒ リーベ ディッヒ【全公演完売の為、当日券の発売を中止いたします】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    拝啓、ステージの神様。
    舞台を観ると錯覚することがあったりしませんか。
    観劇好きで音楽好きの人は、ミュージカルを好むという人が多いだろう。
    私もそのうちの一人。
    でもミュージカルでない演劇空間で、音楽のステキに出会えたら。
    “クラシックの楽曲をテーマに、曲に込められた魂を物語に紡ぎだす演劇集団”
    東京イボンヌ復活公演『イッヒ リーベ ディッヒ~ベートーベンの愛した曲~』をワーサルシアター(八幡山)で観た。
    ベートーベンが人を愛し、紡いだ曲がある。
    ベートーベンが人から愛され、継がれてきた曲がある。
    誰もが耳にしたことのあるベートーヴェンの調べに、自分は大のベートーベン好きだったと錯覚したのは、美しい音色とともに、ユーモラスに表現される1800年代の彼らのエピソードに心を奪われたせい。
    物語はもう一方で、現代のとある家族の姿をうつし出す。
    視線を落とし、指を噛む娘、
    ベートーベンの研究に没頭するあまり家族を捨てた父、
    娘の姉、娘の叔母、娘の母、娘の・・・・・・。
    肩が凝り、眉間にシワが寄るのは、
    今の時代のもしかしたらすぐ隣で起こっているかもしれない、
    でも誰もが自分には関係ないと思ってしまうようなエピソードに心がギリッとしたせい。
    メロディと感情と台詞と表情とが幾重にも重なる舞台は、
    当てはめるとすればバームクーヘンみたいな味わい。
    でも、きれいな丸型のただ甘くてしっとりしているバームクーヘンではない。
    ちょっとクセのある、でも確かに舌触りを覚えていたくなるそんなバームクーヘン。

    ネタバレBOX

    次回公演は、「ショパンとその恋人ジョルジュサンド(仮)」(2014年3月18日~23日)だそう。

    観劇好きで音楽好きで、まだ小学生の頃、世界の作曲家の伝記シリーズを読破した身としては、
    次も気になって仕方がない。
    バームクーヘンの次はなんだろう、って。

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    2013/10/05 01:26

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