マイホームマイホテルマイパートナーハネムーン/久保らの歩く道 公演情報 コーヒーカップオーケストラ「マイホームマイホテルマイパートナーハネムーン/久保らの歩く道」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    オカマの座長
    自称“バカのできる劇団”というだけあって突き抜けっぷりが見事。
    単なるおバカで終わらないのは、誰もが持つ不安を絵にして見せるからだ。
    オカマのイチロウ、ちっちゃい不良、豪快な母…等のキャラが
    キョーレツながら、ちゃんとしんみりさせるところをセットにしていて実に魅力的。

    ネタバレBOX

    婚約中のマサル(前田昴一)とシズカ(中尾ちひろ)は
    マサルの友人オカマのイチロウ(後藤慧)の実家が営むホテルにやって来た。
    イチロウと、離婚した父タロウ(ヨシケン)、母ハナコ(タカハシカナコ)の3人は
    ここ数年、祭りの日だけ一緒に過ごしている。
    祭りの夜、偶然の再会、シズカの隠された過去、そしてもっと大きなマサルの秘密。
    “不安”と“前向き”がせめぎ合う中、マサルは決断を迫られる。
    やっぱり別れた方がいいんじゃないか…。

    出だしから何て素敵なオカマのイチロウ。
    後藤慧さんはすべすべの脚で、背の低さもチャームポイントにしてしまう。
    高校時代のカミングアウトシーンが切なくて良かったなあ。

    ちっちゃい不良のアツシを演じたモリサキミキさん、
    一貫したテンションとなりきりぶりで、素顔が思い浮かばないほど。
    あの風貌、あの話し方でだんだん説得力を増してくるからすごい。
    「俺を呼ぶときはこの鈴を鳴らしな」って(笑)

    母ハナコ役のタカハシカナコさん、
    再婚話がマジかと思えるほど(事実マジなのか今もわからない)迫真の告白。
    相撲→プロレス→恋するおばさんと、振れ幅マックスの演技が素晴らしい。

    父タロウ役のヨシケンさん、
    他で押しの強い役やスマートな役をいくつか拝見したが
    ダメダメ、ぐだぐだの”情けな系”もまた似合うと知った。
    後悔しながら生きる父親が、ストーリーにリアルな共感を呼ぶ。

    過去の再現ドラマを挿入して登場人物を説明するところが
    自然ですんなり納得させる。
    オーソドックスな構成が突出したキャラを活かし、舞台全体に安定感を与える感じ。

    脚本の上手さと同時に、役者陣の力量があって初めて成立する舞台だと思う。
    スケジュールの都合でもう1本の「久保らの歩く道~新たなる人生の旅立ち~」が
    観られないのが残念、こちらもすごく観たくなった。
    それと、やっぱり物販で手ぬぐい買えば良かった…(ちなみに400円)。

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    2013/10/04 04:51

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