LAPUTA FALL -ラピュータフォール-(アップ風景画像UP) 公演情報 エムキチビート「LAPUTA FALL -ラピュータフォール-(アップ風景画像UP)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    非常に素晴らしい!天才でしょう!
    非常に素晴らしいです!大絶賛!

    この物語には夢とロマンと、戦争で犠牲になった背景やら歴史やら、とにかく盛りだくさんの黄泉の国のファンタジーです。。


    最初から最後まで無我夢中で拝見し、無我夢中でメモを取りました。


    以下はネタバレBOXに。。

    ネタバレBOX




    冒頭、軍人達が秘密裏に機能させている中島飛行機工場で働く人たちの影踏みから始まります。

    「影やどうろく神~十三夜のぼたもち~サア踏んで見ィしゃいナ。」


    非常にのどかな光景から穏やかに時間は流れていきますが、相変わらずトリッキーなギャグネタも入り乱れ、それなりに観客を引きつけていきます。


    飛行機工場では敵国アメリカと戦う為に、世界最大の飛行機『富嶽』を作る技術者が集まって機能しています。



    イズモは養護施設から来たのか、純粋無垢な知恵遅れの子です。

    このイズモを演じた瀬戸千夏、実に素晴らしいです。
    何の気負いもなく自然に演じてます。


    後半、会場からのすすり泣きは、死に行くイズモのあどけない表情です。



    話を元に戻します。


    もう一つの影踏み遊び。

    こちらは「黄泉比良坂」を目指して坂を登る者達5人と、坂を登らせない者達2人の果てしない抗争です。

    登る5人は登らせまいとする2人から毎回、影を踏まれて振り出しに戻ってしまいます。

    登る、踏まれる、戻る、登る、踏まれる、戻る・・・

    ネバーエンディングストーリー。




    そうこうしているうちに、イズモは坂を登っているうちの一人ツクヨと不思議な交信をするようになります。


    「応答願います。応答願います。いま貴方は大空の中でしょうか。」



    「応答願います。こちらは抜けるような快晴。空の底が見えそうです。」



    交信が密になると、やがて、イズモは原爆投下の情報をツクヨから、知らされます。



    次の新月になったら、新月の夜になったらあの月を目指して飛び立たないと工場は『富嶽』もろとも原爆によって無くなってしまいます。



    おりしも、東条英樹の失脚から世の情勢は激変し、中島飛行機工場は閉鎖される事になってしまいます。


    しかい、『富嶽』を作る夢は捨てられません。
    この工場に関わった軍人や技術者、工場長は『富嶽』を守る為に自分の身を犠牲にします。


    一方、黄泉比良坂では、相変わらず、雲に囲まれた天空に浮かぶ坂で・・・黄泉へと繋がる坂で、登る者と阻む者が命を賭した影踏み遊戯が新月の下で繰り広げられています。

    「影やどうろく神~十三夜のぼたもち~サア踏んで見ィしゃいナ。」




    今や軍人も撃たれ、悲惨な光景の中、工場では、イズモが『富嶽』を動かす事になります。


    「イズモは空に行ってみんなが作った飛行機でツクヨに逢いに行くんだー。でっかいんだー。空の城だーー!」

    と、飛び立ちます。



    こうして・・・始まりの場所と終わりの場所、つまり、飛行機工場の技術者イズモら5人と、坂を登る者達ツクヨら5人が繋がりリンクします。

    そう、イヅモら5人とツクヨら5人は1線を隔てた同一者だったのです。



    1945年、広島に投下された原子爆弾は養護施設を吹き飛ばし、光によって体が消えた!
    影だけが残って、その影が工場を作ったまま、時間は止まらなかった。

    影を見守る道の神様(どうろく神)は時間が止まらないように、ツクヨらが黄泉の国へ行かないように影踏みをして、留まらせていたのでした。。



    「影やどうろく神~十三夜のぼたもち~サア踏んで見ィしゃいナ。」




    八遣庸靖 、素晴らしいです。

    4

    2008/06/02 19:29

    0

    0

  • D>
    ワタクシはエムキチビートはこれで2作目。
    客演の太田のお誘いですよ。
    太田は、毎月のように客演してる!(^^;)
    はっきりいって、出すぎ。(^^;)
    しかし、彼は舞台の上で死ねたら本望!と言うくらいの役者です。
    でもでも、前作より、遥かに凌ぐこの作品、圧巻ですわ!

    確かに史実を組み込んでいました。色濃い現実感とあの世の空間の絡みは素敵でした。
    あれ以上の作品が出来るのでしょうか?
    あれ以上の作品を観ることが出来たなら、それは、至福以外のなにものでもないです・・。

    2008/06/03 10:00

    いいですよね、エムキチビート。自分はこれで4作観ていますが、毎回高水準のものを観せてくれています。ファンタジー作品は世界観を曖昧にするとまるで面白くないものになるけれど、彼らの場合は確かな下調べで史実を組み込んでいるのもあってむしろ現実感が色濃い。同年代以外にも訴えられるだけの出来。この先まだまだ行けると思います

    2008/06/03 03:14

    いあいあ、おーじ。最近のヒットですわ!いあ、ホームラン!

    とにかく素晴らしい。。
    第一、雲の上のファンタジーな訳よね?

    そのファンタジーはただの楽しいだけのファンタジーではない。
    ネバーランドとは種類が違う。

    そのファンタジーは和であり、懐かしい夕暮れのセピア色であり、赤であり、動であり、そして・・・生々しい血の匂いがする。

    ピカドンが落ちた後には、草木一本生えていない不毛の大地に彷徨う魂が5つ、影踏みをして遊んでいる図、想像してみて。。


    その魂は青い空に飛び立つのを夢見て、本当は死んでるのに、生きてるの。
    生きて、せっせと工場で楽しく働いてる。



    ワタクシ、本当に、ゾクリ。としました。

    こんな本を書いた人を本当に尊敬します。

    どこをどーやったら、あんな物語を発想できるのか??
    頭の中を覗いてみたい。。



    フランツは相変わらず、トリッキーな役を好演してました。
    そうして、最後には銃弾に倒れるの。

    倒れ方が上手い。
    ってか、2回撃たれた時に、右腕を二回後に振るの。

    解る?

    銃弾の打ち込まれた圧力で腕が振り切る様子を想像して、振ったのよ。
    まるで、腕を叩かれたみたいに。。

    素晴らしいです。役者ですわ。。

    フランツの出演する舞台は外れたことがないです。
    客演も選んでるのでしょうね。

    毎回、お誘いが来ますが、毎回、「外したら後はない。」と脅します。(^0^)
    で、外れた事がない。。


    次回も観に行きますよ。。

    いい時間を頂いた~。
    感謝感激あめあられ~。槍でも鉄砲でも持ってコ~~イ!(^0^)


    2008/06/02 23:03

    おぉ、連日のフルマーク、しかも最大級の賛辞、この作品も素晴らしかったようですね・・。

    前作では、もっとダンサブルなイメージと記憶してたのですが、こういうシリアスな作品も手がけるのですね・・。

    評判もものすごくいいようですし、今回見逃してちょっと残念・・。

    フランツさんも、好演されてたんでしょうね・・。

    次回は足を運んでみたい劇団です・・。


    2008/06/02 21:59

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