悪夢六号室【東京大阪2都市開催】 公演情報 ニコルソンズ「悪夢六号室【東京大阪2都市開催】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ダンスがすんだらいいこと言うじゃん
    ダンスが上手いとこんなにも全体のクオリティが上がるのかと改めて実感。
    “ヤクザ”、“オカマ”、“焦ってる30代の女”、“マザコン男”、“愛人体質”等々
    いわゆる典型的なそれぞれのキャラが、表面上だけでなく丁寧に描かれていて
    踊ってもギャグってもちゃんと中心に戻ってくるから、舞台に安定感がある。
    いいこと言うじゃないの、この人…みたいな台詞がキマって楽しい。
    初日のせいか、中盤ちょっとリズムに乗り切れなくて間延びした印象だが
    そこはどんどんシャープになるだろう。
    あー、なんか久しぶりにケラケラ笑っちゃったな。

    ネタバレBOX

    中央に四角いボックスが4つ置かれ
    太った男が口にテープ、手錠、トランクス姿で座っている。
    「拉致ってごめんなさいね~」という長身でオカマの殺し屋…。
    何と殺し屋は、「これはあんたの妻の依頼だ」と言う。
    男は妻の本当の姿を面白可笑しく語らなければならない、
    殺し屋が退屈したとき、彼は殺されてしまう…。
    彼の口から語られる妻の過去、浮気の真相、マザコンの事実…。
    この事件を仕掛けたのは一体誰なのか?

    いやもう鮎子役のJunko☆さんのダンスが素晴らしい!
    ダンスを取り入れる劇団はたくさんあるが、正直踊らない方が…というレベルもある。
    Junko☆さんだけでなく、玉上鈴子さん始め男性陣もキレ良く踊って楽しい楽しい♪

    ヤクザと堅気、嫁と姑、ママとマザコン息子とか、典型的な人物像ながら
    普遍的な人の気持ちが台詞になっていて腑に落ちる。
    オカマ役の立山誉さん、きれいな立ち姿でほれぼれするようなオカマぶり。
    ミカ役の玉上鈴子さん、姑役の赤星まきさんなど吹っ切れた女優陣が魅力的。
    生まれてすぐからGPSを埋め込まれたという息子を演じた西郷豊さん、
    この人の表現力が話を引っ張って行く感じで面白かった。

    ニコルソンズ、役者がそろっている所へ実力派の客演でとても充実している。
    脚本にサスペンステイストと安定感があり、笑いのバランスも絶妙。
    終盤キメの台詞が気持ちよく響いて人物像の魅力が増すところがまたいい。
    ただの軽いコメディに終わらない味わいがあるところが強みだと思う。
    ニコルソンズ、ぜひまた観たい劇団。

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    2013/09/28 03:23

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