『起て、飢えたる者よ』ご来場ありがとうございました! 公演情報 劇団チョコレートケーキ「『起て、飢えたる者よ』ご来場ありがとうございました!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    総括しなさい
    とても面白いが、柱が邪魔で残念。渋谷はるかはピカイチ。

    ネタバレBOX

    山荘に逃げてきた男5人。オルグされた山荘の奥さん・西牟田(渋谷はるか)を含めた6人で総括と自己批判を繰り返す中、坂内(浅井伸治)と吉田(加藤大輔)が総括援助され、江藤倫路(西尾友樹)が復讐を目的としていることがわかる。西牟田は共産意識を高め、(赤軍幹部の)永山と呼ばれるが、坂上(岡本篤)から江藤兄弟を逃がすことを言われ異議なしと応える。二人を逃がし、西牟田も逃がそうとする坂上に銃を向ける西牟田が引き金を引く。そして、男5人に歌で送り出され、西牟田は「銃による殲滅戦」に一人身を投じる…。

    120分あっという間。序盤の赤軍理論に面食らって笑いそうになったが、西牟田の変貌からグッと引き込まれる。坂内に総括を迫るシーンとか最高。ダンナからの電話に応じる際の声の調子もいい。

    赤軍とかの知識はほぼ無いけど(その理屈に理解もないけど)、本作品は赤軍理論と過去の事件に翻弄され苦悩する人間をホットに描いているとこがいい。
    兄の復讐を胸に総括を強要する江藤兄とか、永山の夫だった坂上の苦しみとか、「革命」を信じた愚かさとか、どんどん崖っ淵に進んでいるのに引き返せない男たちの暗部を描く。対して、夫に従い横領までして一人山小屋で留守番してた西牟田が、総括で解放され生き生きして見える。幹部・永山と見間違うような振る舞いをし、赤軍理論に染まり、その目的に突っ走る西牟田が美しかった。

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    2013/09/19 23:45

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