カルナバリート伯爵の約束 【池袋演劇祭‘優秀賞’受賞】 公演情報 メガバックスコレクション「カルナバリート伯爵の約束 【池袋演劇祭‘優秀賞’受賞】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    恐ろしくリアルな美術と、その使い方に驚嘆。
    不思議な味わいの物語。サスペンスとホラーの味付けもあり、始終ドキドさせられる。でも一番のミステリーは脚本家の滝氏の生死感だ。いや、氏の生死感は 「Hottel call at」 で知っているんだけれど、今回はそれがもっと鮮明になった感じ。でもたくさんの謎も怖さも、一つの「生きる」という人間の根源的な問題に収斂されていく。お見事です。どんな小説も舞台もこのテーマが入っていないものは無いけれど、これほど真正面から取り上げたものも珍しい。優れた俳優陣がいてこそ取り扱えるテーマだと思います。今回は特に恐怖の表情、苦渋の決断後の台詞、死者たちの一晩の変化など、演技の凄まじさを堪能しました。名作の名に恥じない作品ですね!

    ネタバレBOX

    う~ん、カルナバリート伯爵の名前とか、ほかの登場人物の名前から察するに、これはスペインかポルトガル、あるいはあのポンチョっぽい衣装から、もしかすると南米か中南米を意識しているのか?とあまりのリアルさから事故現場を想定せずにはいられない私です。兵士がベレー帽とか被っているとバスク地方と確定できるのだが・・・・・と妄想が膨らむ。この作品、死者が普通に出てくるだけにこのリアルさがカギですね。でも、兵士の制服やワインやチーズの名称など、実に巧みに個性を消されていて、確定させない。これがお芝居の面白さを増幅させている。ずるい~。

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    2013/09/14 10:03

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