赤ずきんちゃんの森の狼たちのクリスマス 公演情報 演劇ユニット パラレロニズム「赤ずきんちゃんの森の狼たちのクリスマス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    人生は旅だ。雪のような白い肌。それが正しいか?
    公演四日目。夜19時開演。
    自分でも何をトチ狂ったのか分からないが、二度目の観劇である。(失礼)
    舞台は、最悪でも50%から70%のお客様が納得して楽しんで帰ってくれればまぁ成功かなと思う。
    でも、それを目的にしないのであれば、富士山の入山料のように、お金の支払いは任意にした方が良いのか? なんて夢の中で感じた。
    楽しませて巻き上げるのか、見せつけるだけ見せつけてパクるのか。どちらも非人道的だが。

    ネタバレBOX

    会場に入るまでの階段の壁には、様々な偉人の言葉や書物、諺から引用した格言が紙に印刷され、壁一面に張り巡らされている。
    格言は「男と女」「人生」についてのものが中心のようだった。「女とは決して口論するな。」「真理は醜いもの。」真実を突いていると思える言葉が多く、個人的には耳の痛い言葉たちだ。
    これだけ言葉を並べられると胸が一杯になり、逆に「嘘なのでは?」と疑いも生まれてくるし、これから始まる夢の中の話、入り込むと取り憑かれる迷宮への誘いのようにも感じる。面白い。
    しかし、通路も広くないから言葉をチェックしようとすると他の観客に気をつけねばならないし、何より開演前の時間だけでは全ての格言を見てそれについて考える事は出来ない。
    そして、芝居はやはりテンポが厳し過ぎる……
    テンポが遅くて本来の会話として成立しないし、「みみず」「湯たんぽ」「赤ずきんちゃんに気がつきました」「雑誌のフロク(←違う言葉だった)」「帰らせていただきます」「才能ですね、全然努力したみたいには見えなかった」こういった単語や一連の流れを更に大事にして欲しいし、自然に見たかった。
    折角ただ素直に見てくれる人も笑えそうなシーンなのに、どうしても一方通行に見える。
    あ、そうだ。ラブレターの宛名の字、薄いしぱっとしない。
    終盤は雪が降り、クリスマスという一つの心地よい夢のような揺りかごへと皆で乗り込み、そして赤ずきんちゃんは両親を思い出す……
    のだが、視覚的に雪が認識出来ない(舞台の背景を白照明で照らし、キャスト陣が雪をイメージしているのを観客が感じ取り一緒に夢に加わる感じ)からどうしても感動が薄い。せめて綿か何か……問題は山積みだが。
    子供達が夜遅くまで起きていても良いのは大晦日ではないだろうかという疑問が付きまとった……(笑)
    夢はおかしな世界だ。悪夢を見るし、気持ちの良い世界へと行ける。それでも夢は夢だ。それだけに価値などない。クソ喰らえだ。
    だが時に夢は現実よりも現実的なナイフを突き立てて来る。しかし夢は希望でもある……
    地獄の嘘のような夢から醒めた少女は、果たして生きて、生きた母の胸に抱かれたかどうか。心配である。
    魔女:お荷物だが日本シリーズでHRを打つ。夫婦:旦那は神。仲の悪いバイトの同僚。兎:いずれ売女落ちして欲しい見栄えだけ良い女達。狼:落ちぶれた男らしく優しいヤクザ達。森番:真の神。ただしバカ。案内人:夢のあるある探検隊。そんなイメージ。

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    2013/08/17 03:05

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  • 噛めば噛むほど味と発見がある芝居でした。
    時間があれば、後二度程観たかったのですが。
    役者の方の熱意も、僕の目を見て語ってくれた森番の方を始め、強く感じました。
    正直に言って、役のキャラクターも何か変化球気味であったり、ドンと体に染み渡って来ない点も演出なのか、役者さんのテクニックに課題があるのか判断しかねたのですが、観てくれる観客を舐めたものではないと思いました。
    今回の作品もそちらの劇団さんの一つ表情を見たに過ぎないでしょうから、またどこかで別の表情に触れられる機会があったらと思います。
    千秋楽も陰ながら応援しています。
    ありがとうございました。

    2013/08/18 01:20

    GS 様
    二度もご観劇いただき、ありがとうございます。
    ご指摘いただきました点を真摯に受け止め、メンバー一同精進させていただきます。
    階段壁の格言についての詳細なご感想ありがとうございます。
    またご縁がありましたらよろしくお願いいたします。

    2013/08/17 23:30

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