満足度★★★
見ました
今日マチ子さんの描く絵柄タッチで、作品全体爽やかなイメージにも見えるが内容は少しほろ苦さが読めたりする。元々会話が少なく、コマの空間から世界を読んでいくような見方をしていたので、今作のメインテーマの戦争とどう向き合い、どう見せるのかと興味もあり見に行った。
今日さんの描く世界から飛び出してきたような、イメージ通りの役者さん達により、色んなモノがミックスされ冒頭からコミックス原作よりマームの世界観を感じ、作風に違和感もあったけど。
沖縄戦、ひめゆり等、メインテーマがテーマだけに、結末の行方は容易に想像出来る。どうする事も出来ない残酷な体験を、時に強く、可愛らしく、憤りを超え美しく見せる。
中身が凄惨であればあるほど、この対比が際立って見え、そこに現代部分を挿入されるとかえって嘘っぽく虚を削がれ、どちらかといえば個人的には苦手な部類に入る。ただ作り手の篤実な思いは強く印象に残った。
他愛ない会話、四肢、体幹の動き、大海原へ飛び出す様相に涙は出ないが、帰る場所を見つける為にひたすら「走る」行為には胸が熱くなったが、無念な感情を抱きつつ見終わった。10代のそこら辺にいた女子が戦渦の時代に絶望とか喪失、綱渡りのような生き方しか出来なかった無念さとか、その反面、普段、口には出さないけど、日本に生まれ自然と身についた平和への有り難みのようなものなのかな、と思ったり。
挿入歌の入れ方はそこだけ映像作品みたい。
8/17 一部修正したつもりでも、感想がまとまりません。
いろんなモノが入り混じり、心に突き刺さり、未だにモヤモヤ感があります。