でも未来には君がいる 公演情報 RayNet「でも未来には君がいる」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    おもしろい劇場だなあ、ミュージカルも好演
    「井上和彦さんボイスのミュージカルってどんなんだろう?」
    ぐらいの興味から観に行きましたが、
    ミュージカルの中心は若手メンバーでした。
    青山円形劇場の三重丸構造
    (真ん中が舞台、その円周にキャットウォーク?で◎状態、
    その周りを更に観客が360度囲む)の形態に対して、
    真ん中舞台、円周、観客席の間に設けられた6本?の通路を
    使っての場面の演じ分けが、青山円形劇場自体
    初めての経験でしたが、かなり上手かったな、と思いました。
    (劇場自体を出たり入ったりの感じはカプセル兵団の
    笹塚ファクトリーの使い方に近いかと)

    メインテーマ的に流れていた曲(自作?)と
    ダンスと各人の歌もかなり良かったので、
    「ああ、こういう形のミュージカルもおもしろいなあ」と
    いい気分で劇場を後に出来ました( ´ー`)

    ネタバレBOX

    終戦後頃に関わるような話、というような前情報以外
    掴んでいなかったのですが、
    舞台上にぶら下げられた2013のロゴから
    「現代を意味してる?あるいは劇場自体のセット?」

    舞台開幕してすぐ円周を時計の短針、長針、秒針、のように
    回り出す演者陣から「時計?時間が関係する?」など、
    色々推測しました。


    で、かつて情熱に溢れすぎ、それが空回りしてしまって
    何度も舞台を失敗させ、業界を何年も干されてしまっていた
    演出家(だったかな?)が、世渡りを身につけたと
    言わんばかりに愛想を振りまいて、
    眠ってしまうほどつまらない舞台の通し稽古を終えて、
    という場面からいきなりのタイムスリップ

    時は1950年、敗戦後まもない時代の場末のバーに飛ばされて、
    そこで敗戦後いろいろな想いをかかえて活きる若者たち
    ・ バーで働く若者、住まわせてもらっている医大生
    ・ 叔父(バー店長)に世話になっている事を申し訳なく思い、
      闇市その他悪い事をしてとにかく稼ごうとする者
    ・ その悪事を追う刑事達
    ・ アメリカ人相手のミュージカル劇場で働く者
    達と関わって

    そして未来へ戻っていくまでに何を得るか(取り戻すか)、
    というお話でした。


    最初、劇場の形式からいっても演者の入れ替わりが難しそうに見え、
    「演者陣出っぱなしで歌と踊りを舞台でやる形の短時間ミュージカルかな?」
    と想像してたのですが、先にあげたように三重丸の舞台構造を
    うまく使ってお芝居の中にうまく歌と踊りを組み合わせて、
    と軽快な流れで展開してました。


    演者が男性オンリー(BGMでは女性ボーカルの歌もありましたが)という事で、
    歌が野太くなってしまうかなー、とも思ったのですが、
    各人それぞれいい声をお持ちでメインテーマとなる曲その他
    見事歌い上げていました。


    また、井上和彦さんはダンス参加はされなかったのですが、
    その他のメンバーのダンスも真ん中舞台の中から観客すれすれまで
    所狭しと(ダンスの種類は分からないのですが)
    昭和世代の踊りやAKB、きゃりーぱみゅぱみゅまで踊り分けて
    笑いと拍手につつまれていました。


    思わぬ拾い物をした気分です、今回の演者陣もそうですが
    青山円形劇場もぜひまた観に行ってみたいです。


    PS.ただ、
    ・ 医大生(実は漫画家志望)ののび太くんみたいな若者が
      ちょっとお話から浮いてたかなあ、という気も…妙に推察力ありすぎだし。
      何かオチ(実は手塚治虫だったとか)が欲しかったです
      (あるいはそういうネタも振られていた?8牛のネタは分かりませんでした)

    ・ 先輩刑事が実は戦争後、人を撃ちたくてしかたない、
      というヒール設定はいらんかなあ、という気も
      (それまでいい人だったので)


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    2013/08/15 22:34

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