赤ずきんちゃんの森の狼たちのクリスマス 公演情報 演劇ユニット パラレロニズム「赤ずきんちゃんの森の狼たちのクリスマス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    やり方はそれぞれだが……
    最前列。初日。
    別役作品にしては、素直に観れる方の作品か?
    ある一つのおとぎ話である。

    ネタバレBOX

    客席内と舞台上一杯に落ち葉や土に扮した細かく刻まれた新聞紙が敷き詰められた演出は好印象。
    物語の舞台である「森」を作ろうという意志を感じられた。
    開演前の森の朝、夕暮れ、夜を表現した照明演出もなかなか味があった。
    別役作品に登場する「柱」は今回は「クリスマスツリー」のようなものだったがこれは正直チープだった。
    光る装飾や雪の演出は一切無し。これもどうか。
    芝居の内容も、原作の戯曲の良さを生かしているとは言い難い出来に感じた。むしろ戯曲を潰しているのではないか。
    台詞回しが贔屓目に見て及第点かと思われる役者は一人か二人居たものの、テンポは異常に冗長であまり褒められたものではないと感じる。いいから早く次の台詞へ行けと何度思った事か。
    動きが細かく決まっていないのか終始ごちゃついていて美しくなく、明らかに時間を無駄に使っている。
    台詞も台詞になっていない言葉、アドリブにしてもいい加減な部分が多かった。
    付け加えたギャグもはっきり言って温かい身内位しか笑ってくれる人は居なかったのでは。脈絡が無さ過ぎる。
    逆に原作でくすっと出来るシーンが面白く無くなっている。
    これは意識のし過ぎで変に強調したりして不自然になっているからだと思う。
    原作と変更した点に魅力があったとも思えない。「森番」から「案内人」という役を派生させ、衣装等頑張っていたが、分解するべき役だったかどうか……役者の人数に合わせただけ、ではあまりよろしくは無いはずだ。
    終盤、割と突然に無理矢理盛り上げるようなシーンはあるが時既に遅し。何故役者達がシリアスかつ繊細になったのか、自分としては付いて行けなかった。
    観客達は疲れきって感性をシャットアウトしているか、周りの年配の方などは眠りに落ちていた。
    最後のシーンでは赤ずきんちゃん達を使い何かメッセージを伝えようとしていたように見えたが……? 疲れていてよく分からなかった。
    決してキャスト陣が手を抜いているわけではない。感情は見えるし、目の奥で相手から受け取った思いを表現している役者も居た。
    しかし、人物の意図やキャラクターがそれらしいものだったかどうかは個人的に不満が残った。
    もう少し正面から戯曲に挑んでも良かったと思う。残念だった。
    尚、原作は音楽劇だが今回の劇中で伴奏が入ったりキャラクターが歌ったりする事はない。鼻歌はあるが。

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    2013/08/14 05:18

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  • GS 様
    この度はご観劇いただきありがとうございました。
    ご指摘いただいた点を真摯に受け止め、メンバー一同精進させていただきます。
    階段壁の格言の演出のご感想もいただけたら幸いです。

    またご縁がありましたらよろしくお願いいたします。

    2013/08/15 10:50

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