鉄の時代 公演情報 劇団霞座「鉄の時代」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    ・・・
    テーマなどは興味深かったが、どうも入り込めなかった。

    岡田萌笑子さんの存在感は、とても印象に残っている。
    持っている空気感がとってもいい。

    ネタバレBOX

    物語を構築しようとするが、同時に物語化というものが孕む危うさに対して疑問も抱いている作家。それでも、作家は物語を語らざるを得ない。

    これは、この作品の登場人物「作家」の姿であると共に、この作品の脚本・演出の大貫隼氏の姿でもあるのだろう。
    そして、これは「作家」という表現者に限ったものでもなく、どんな人でも抱えているものでもあるということを問いかけている作品なのだと思う。

    ポストモダンと言われて久しいが、歴史や政治など、大きな物語を信用なんてできない。だが、歴史や政治などの社会的な物語の外に完全に個人が出ることもできない。
    それは個人レベルでも言えて、宗教にでも入らない限り、これが真実だというような物語を信じることもできない。だからと言って、すべては虚無であるかのように振る舞うことも同時にばかばかしい。
    このように、社会的なレベルでも、個人的なレベルでも、物語化への希求とそれに対する疑念という二つの相反する方向性を、同時に抱え込んで生きることしか私たちにはできない。

    そのようなテーマのため、台詞やシーンは断片化され、物語化を拒む場面も多い。それでも、物語を語ろうともする。

    その構造はとても面白いと感じて観ていたのだが、
    好みの問題なのかもしれないが、大仰な演技や、音楽で物語を盛り上げようとする演出に、どうも入りこめなかった。

    ただ、それによって、そのコントラストが強調されたのかもしれないが、過剰な感じのしない岡田萌笑子さんの存在感がとても印象に残った。
    その空気感がとても魅力的だった。

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    2013/08/11 14:12

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