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cocoon
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マームとジプシー「
cocoon
」の観てきた!クチコミとコメント
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住み込みの女(536)
満足度
★★★★
必見
ネバばれ
ネタバレBOX
マームとジプシーの新作【コクーン】を観劇。
この劇団は個人の記憶をつかさどる物語が概ね多いのだが、今作はこれまでの集大成なのか?それとも新しい世界観への挑戦なのか?とんでもない傑作を作ってしまったようだ。今年だけで既に2本も新作を発表しているが、毎回新しい事を試みようとしているのがハッキリと感じられる。
岸田戯曲賞を取っており、チケットが入手困難、若手演劇人ではほぼトップと言っても過言ではない。今作も追加公演が6回も出たとは驚きだ。
今作は沖縄戦争でのひめゆり学徒隊の少女たちを描いている。
http://www.himeyuri.or.jp/JP/war.html
ひめゆりでの出来事は説明するまでもないので割愛するが、少女たちの何気ない日常から始まり、国の命令による戦争への参加、負傷兵を看護、負傷兵からの暴行、米兵への恐怖、そして自決と少女たちに訪れる様々な運命を反復、リフレインという手法で、徹底的に深くえぐり出していく。
目を背けたくなるような場面ばかりの連続だが、反復、リフレインという技法が狂気の表現方法と思えるくらいに観ている観客を、演じている俳優をも追い込んでくる。今までならそこで主人公のセンチメンタル的な要素を感じられたのだが、今作に関しては、それを一切排除しているようだ。
あまりにも惨い少女たちの運命に涙している観客が多数いたようだが、作・演出の藤田貴大はそれを望んでいるのではなく、この出来事を直視せよ!という事を心の底から叫んでいるのである。だだそのような観客がいたのはまぎれもない事実である。
過去何本もこの劇団の作品を観ていて、毎作個人的要素が強い内容なので、もっと外へ、外へ向かった方が良いのになぁ?なんて思っていたら、全てはこの作品の諸準備の為の様だった気がする。
今作によって、作・演出の藤田貴大は大きく飛躍するだろう。
必見である。
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2013/08/08 16:12
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