満足度★★★★★
菊之助のお岩が出色
江戸時代、三代目菊五郎が当てたお家芸に挑む菊之助。
玉三郎、18代目勘三郎の初役も観ているが、いままで観た中で一番哀れさが勝ったお岩だったと思う、出色の出来だ。
この若さで役の性根をしっかりつかみ、的確に表現できている。
場数を踏んでいる最近の若手の強みだ。
しかし、本当に腹がたったのは、隣の男性客が遅れて途中入場し席に着くなり、バッグをガサゴソとまさぐり、驚くことに舞台をまったく観ずにその場で足の水虫のケアをは始めた。
それが終わると半ズボンをはいているので素肌の太ももを附けうちに合わせてバシバシ叩く。台詞まで大声で言う始末。
うるさくてかなわない。こういうのが新しい歌舞伎座の常連客なのか。私の世代には考えられない所業だ。