カタルシツ『地下室の手記』 公演情報 イキウメ「カタルシツ『地下室の手記』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    安井さんの芸を堪能しました
    ドストエフスキーの原作というのは、全く知らないので、どこまでが、原作に忠実なのか、どこからが、前川さんの創作なのか、皆目見当がつきませんが、とにかく、とても面白く拝見しました。

    半分以上は、安井さんの一人芝居状態で、彼の芸の力に魅せられました。

    前川さんの気の利いた舞台構成にも、ワクワクの連続。

    特別でない人間の特別でない日常が、活写されて、ちょっぴり、胸に堪える匙加減が絶妙の、魅力的な舞台でした。

    ネタバレBOX

    主人公の語りに反応する、ニコ生のコメントが、カーテンに映し出されて行く趣向が無茶苦茶愉快でした。

    今のニコ生ユーザーが如何にも書きそうなコメントで受ける。その挿入が、実に当意即妙。やはり、前川さんは只者ではないなあと痛感します。もしかすると、主人公の発言や行動には、ご自身の若かりし頃の思いも投影されているのかも。

    登場しない母親の、困った息子に対する言動もそこはかとなく、見えて、余計、主人公の状況が、観客に伝わり、ある種の切なさを感じました。

    ともすれば、秋葉原の通り魔や、先日の、山口の新八墓村事件の犯人のようになりかねない主人公を、特別に道を逸れてしまった人間として描くのではなく、どこにでもいそうな、誰もが、自分にも共感できるような卑近な人間として、登場させたところが、非常に秀逸な舞台になっていると思いました。

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    2013/08/04 03:08

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