七月花形歌舞伎 公演情報 松竹「七月花形歌舞伎」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★

    久々怖いお岩でしたが…
    全体的には、深みのない四谷怪談でした。

    菊之助さんは、お岩を丁寧に演じていて、その上、身震いするほど、恨みを前面に押し出した怖さのあるお岩でしたが…。

    この演目は、私の個人的な思いからすると、主役二人と同じくらい、直助と宅悦、お梅を誰が演じるかが重要なんですけれど、今回満足したのは、お梅だけでした。

    30年ぶりという「蛍狩」の場面、30年前は子育て真っ最中で、しばらく歌舞伎は御無沙汰の時期で、今回初めて観たのですが、染五郎さんと菊之助さんの踊りはため息が出るほど美しかったものの、どうもいつも見慣れている舞台進行と違って、違和感を感じてしまいました。
    個人的好みから言えば、直助とお袖の夫婦の場面の方をむしろ観たかった気がします。

    ネタバレBOX

    直助の松緑さんの登場の仕方が、どうも現代劇風で、気になりました。松緑さんは、日舞の方は、周囲にきっちり基本を教えて下さる方がいらしたので、しっかりしているのですが、歌舞伎の基本を手取り足取り教えて下さる方はいらっしゃらないと思うので、無理からぬ気はするのですが、先輩役者さんが次々亡くなられた今、より一層、歌舞伎役者として、精進される環境が困難そうで、心配になります。

    染五郎さんのように、叔父様がきっちり教えて下さる方はお幸せだなと改めて思いました。

    それにしても、明治座の時にも驚きましたが、今回の舞台でも、大詰で、「高麗屋!」の掛け声ばかりが聞こえ、誰も「音羽屋!」と言わないのには、驚愕しました。どちらかと言えば、主役は菊之助さんの方だと思うのですが…。

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    2013/07/26 02:11

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