冒した者 公演情報 世田谷シルク「冒した者」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    なんとも、、、
    (満足度★4は、戯曲に依るところが大きいです。)

    三好十郎の戯曲が本当に素晴らしかった。
    戦後日本社会の話。
    戦争の傷も、表面にはかさぶたができ、徐々に癒え始めているように見えながら、その下では、ますます化膿が進んでいるという社会状況を、とても上手く描いている。
    そして、その膿はとうとう癒えることなく、観客のいる今現在まで存在し続けている。

    今回の公演は、試演会ということで、
    役者さんの中に台詞が入っていないなど、まだ未完段階での上演。

    正直、演技も演出も、この段階では良いとも悪いとも、何とも言えない。

    ネタバレBOX

    今の段階では、演出の着地点が、どこを目指しているのかよくわからないので、何とも言いようがないのだが、、、

    ひとつだけ思ったのは、戯曲やその言葉が極めて強い作品なので、セリフがきちんと聞きとれない部分は、集中力が落ちてしまった。
    正攻法的な意味では、セリフがきちんと聞きとれる方が良いと思った。

    ただ、そうは言っても、もう一方で、戯曲が強い作品だからこそ、むしろ戯曲・言葉に頼らない演出作品が見たいと思ってしまう。理想としては、後者を望む。矛盾することを言って、すみません。

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    2013/07/19 00:28

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