満足度★★★
物語とテーマ
タイトルからもわかるようにこの物語のテーマは「家族」、そして下宿人たちの抱える「夢」だったりする。(当日パンフに作者も書いているとおり)
その点から考えると、前半はキャストが多い芝居にありがちな役柄紹介的なシーンが目立った。それぞれの夢の話も出てくるのだが描き方が浅く、ただ並べただけの印象で終わっている。
また「家族」の方は家主の山田一徹、亡き妻の春奈、娘の美奈子である。
私が鈍感なのだろうが、初っ端から登場する春奈が、一徹と二人きりになるシーンまで幽霊(幻影?)だと気付かなかった。それ以後は夫婦間の愛情が感じられる展開だったが、前半にもう少し若かりし頃の二人のエピソードなどを入れてもらえると、壊れたゴリラの時計の話ももっと生きてきたように思う。
一徹と美奈子の関係も同様である。頑固親父の一徹が彼女の結婚を許すシーン。本来最も感動的なシーンだろうが私にはそれほど響かなかった。父娘の情愛シーンが前半にもう少し欲しかった気がする。
ということで、ファミリードラマとしてはそれなりに楽しめるが、物語が拡散しテーマが希薄になってしまった分、インパクトに欠けた印象である。
2013/07/18 02:22
2013/07/03 00:46
アンケートとはまた違う、本音な意見が聞ける場所として、とてもありがたいです。
観客という役割として、細部まで見ていただき、そして俯瞰で見ていただき、感謝です。
次回はファンタジーな世界を、役者の阪本くんが描きますのでお楽しみにです。
とはいえ私、しっかり演出させていただきます。
次回作以降もよろしくお願いします。