満足度★★★★★
全てが引き立つ秀逸の舞台
伊藤佐千夫の美しく無駄のない文が語られる。
語り手の3人の方の素晴らしい朗読。特に穰さんと武藤さんの声素晴らしくうっとり。照明も美しく、民子の墓を映した時は久々に感動しました。
併せて、ピアノとチェロのから奏でる切ないメロディ。それも必要最小限に抑え、舞台の雰囲気を保持。
役者さんたちの表情・仕草のリアルさ。特に民子の祖母役の演技には目頭が熱くなった。
すべてが1級品だと思う。笑いやそれほど必要もない音楽に頼る舞台が多い中、
すべて原点に戻り、余計な物をそぎ取るとこのような舞台になるのであろう。
再演とはいえ、舞台ファン・関係者は必見だと思う。